中等症以上のCOPDに対するチオトロピウム+オロダテロールの吸入は単剤治療より有効

e0156318_23175684.jpg 昨年10月に日本ベーリンガーインゲルハイムがチオトロピウム+オロダテロール配合剤の販売承認を申請しています。レスピマットによる吸入での販売を目指しているようです。
 IJCOPDではオロダテロールのランダム化比較試験の報告がすでにあり(Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2014 Oct 14;9:1133-44.)、またオロダテロールはインダカテロールと同等のLABAと考えられています(Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2014 Jul 31;9:813-24)。しかし、先月のIJCOPDのLettersで「システマティックレビューにmissing dataが多い」という指摘があり、現在の臨床試験では同条件でのLABAの比較は難しいのではないかという意見があります(Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2014 Dec 5;9:1331-5.)。
 IJCOPDばかりに掲載されているLAMA+LABAだったので少し様子見モードだったのですが、ベーリンガーが動き始めていることと今回のERJの報告でちょっと見方が変わりました。

Roland Buhl, et al.
Tiotropium and olodaterol fixed-dose combination versus mono-components in COPD (GOLD 2–4)
ERJ January 8, 2015 ERJ-01360-2014


背景:
 中等症以上のCOPD患者に対するチオトロピウム+オロダテロールの定用量吸入の、単剤治療と比較した効果と安全性を第III相ランダム化プラセボ対照試験で検証した。

方法:
 登録患者はGOLD II-IVの40歳以上のCOPD患者とした。患者はチオトロピウム+オロダテロール2.5/5 μgあるいは5/5 μg、チオトロピウム2.5 μgあるいは5 μg、オロダテロール5 μgを1日1回レスピマットによって52週間吸入した。
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(文献より引用)

 プライマリエンドポイントは24週時点の1秒量AUC0-3補正後平均変化量、トラフ1秒量変化量、SGRQスコアとした。

結果:
 合計5162人の患者(Study1237.5で2624人、Study1237.6で2538人)が治療を受けた。72.9%が男性であり、およそ3分の1が現喫煙者であった。ほとんどの患者はGOLD2/3に分類され(88.6%)、残りの11.3%がGOLD IV期であった。全体の86.4%の患者がベースラインに合併症を有しており、21.4%が心疾患であった。
 単剤治療と比較して合剤治療は1秒量AUC0-3およびトラフ1秒量を有意に改善した。ただし、SGRQスコアについては5/5μgのみに統計学的な差がみられた。
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(文献より引用)

 有害事象については両群に差はみられなかった。

結論:
 これらの研究により、中等症以上のCOPD患者における1日1回のチオトロピウム+オロダテロール定用量吸入は呼吸機能や健康関連QOLを有意に改善させることがわかった。


by otowelt | 2015-01-22 00:52 | 気管支喘息・COPD

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