アノーロ®エリプタは重症腎不全に対しても調節不要

e0156318_1446429.jpg 合剤のエビデンスが複雑になってくると、代謝に関する研究もおのずと増えてきます。

Mehta R, et al.
Effect of severe renal impairment on umeclidinium and umeclidinium/vilanterol pharmacokinetics and safety: a single-blind, nonrandomized study.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2014 Dec 18;10:15-23.


背景:
 ウメクリジニウム+ビランテロール(アノーロ®)はCOPDに対する長時間作用性の気管支拡張薬である。主に肝代謝であるが、重症腎機能障害の患者において腎以外の代謝経路に影響を与える可能性がある。

目的:
 ウメクリジニウムおよびウメクリジニウム+ビランテロールの薬物動態学における重症腎機能障害の影響を調べること。

方法:
 9人の重症腎機能障害(Ccr<30mL/min)の患者および9人の健常ボランティアが1回125μgのウメクリジニウムを吸入し、7~14日のウォッシュアウトののち、さらにウメクリジニウム+ビランテロールを125/25μg吸入した。

結果:
 ウメクリジニウムおよびウメクリジニウム+ビランテロールの曝露後の血清濃度の測定では、臨床的に有意な全身性の影響はないと考えられた。平均すると、腎障害では健常ボランティアとの比較で、ウメクリジニウムおよびウメクリジニウム+ビランテロールはそれぞれは24時間で尿中に88%(90%信頼区間81-93%)、89%(90%信頼区間81-93%)排泄された。両群とも忍容性に問題はなかった。

結論:
 重度の腎機能障害の患者に対するウメクリジニウム125μgあるいはウメクリジニウム+ビランテロール125/25μgの投与は、健常ボランティアと比較して臨床的に有意な全身性の影響はないと考えられる。ゆえに重度の腎障害があっても投与量の調節は不要である。


by otowelt | 2015-01-23 00:05 | 気管支喘息・COPD

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