アジア人の気管支喘息に対するレルベア®はフルタイド®よりもピークフローを改善

e0156318_95554.jpg 2014年12月に入ってから、レルベア®の処方が増えた呼吸器内科医も多いでしょう。よく「フルチカゾンフランカルボン酸エステルとフルチカゾンプロピオン酸エステルの違いは何か」という質問がありますが、前者の方がステロイド受容体の相対的親和性が高いというのがグラクソスミスクライン社の回答のようです(Allergy 2008;63(10):1292-300)。
 アジア人に対しては、アドエア®との比較データが欲しいところです。

Lin J, et al.
Fluticasone furoate/vilanterol 200/25 mcg in Asian asthma patients: A randomized trial.
Respir Med. 2015 Jan;109(1):44-53.


背景:
 この研究は吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用性β2刺激薬(LABA)の合剤であるフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)/ビランテロール(VI)(レルベア®)の効果と安全性をアジア人の気管支喘息患者で比較検討したものである。

方法:
 本研究は、12週間の二重盲検ダブルダミー並行群間多施設共同研究である。309人のアジア人の気管支喘息患者(12歳以上、高用量ICSや中用量ICS/LABAの使用でもコントロール不良のもの)を登録し、1:1にランダム化しITT解析をおこなった。155人が1日1回のFF/VI 200/25μg(レルベア®200)、154人が1日2回のフルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)500μg(フルタイド®)に割り付けられた。
 プライマリエンドポイントは、ベースラインから治療12週間の夜間ピークフロー(PEF)の平均変化量とした。セカンダリエンドポイントは、24時間レスキューフリーの頻度(%)、毎朝のPEF、24時間の無症状の頻度(%)、喘息QOL質問票スコアのベースラインからの平均変化とした。安全性の解析もおこなわれた。

結果:
 夜間PEFのベースラインからの変化は、FF/VIはFPと比較して臨床的および統計学的に有意に改善した(28.5L/min、95%信頼区間20.1-36.9、p<0.001)。24時間レスキューフリーの頻度(%)については統計学的に有意な改善はみられなかった(1.0%、95%信頼区間-7.3-9.2、p = 0.821)。
 治療関連有害事象は、FF/VIおよびFPで同等であった(26% vs. 27%、重篤なものはそれぞれ1人、2人)。致死的な副作用は観察されなかった。

結論:
 アジア人の気管支喘息患者において、FPと比較してFF/VIは12週間におよぶ夜間PEF改善効果をもたらした。FF/VIはFPと同等の安全性であった。本研究と同様の治療プロトコルによる国際研究と同等の結果であった。


by otowelt | 2015-01-12 00:24 | 気管支喘息・COPD

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