ガーシュウィンは多形膠芽腫だった?

e0156318_119452.jpg●はじめに
 ジョージ・ガーシュウィン(1898年~1937年)はアメリカの作曲家で、彼の作品はジャズテイストの混じった壮大な曲が多いことで知られています。ラプソディー・イン・ブルーという曲を誰しも一度は耳にしたことがあるでしょう。
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(ラプソディー・イン・ブルー[ピアノ編曲])

●脳腫瘍の手術翌日に急逝
 彼が亡くなる年の1937年2月。指揮のリハーサル中に指揮台の上で突然倒れそうになりました。その後、強い幻臭症状を訴え直後に意識障害を発症したそうです。このてんかん症状はその後も何度かみられるようになり、頭痛や嘔気を合併してきたそうです。同年6月にてんかんにしては症状が激烈であることから脳腫瘍を疑われました。

 7月に入って脳室造影検査(頭蓋骨に小さな穴をあけて行う造影法だったそうです)を行い、右側頭葉に巨大な腫瘍があることがわかりました。当時はCT検査なんてありませんでしたから、脳腫瘍の診断は極めて難しかったことと思います。

 開頭手術を行い、腫瘍は摘出されたそうです。しかしながら、術後ガーシュウィンの意識が戻ることはありませんでした。手術の翌日に亡くなりました。死亡原因が手術の合併症であったかどうかは調べてみてもよく分かりませんでした。

 ガーシュウィンの曲を聴いてみると分かりますが、遊園地のようにワクワクする曲が多いです。これまでのオーケストラとは違い、ジャズっぽい感じを抱く人も多いでしょう。38歳という若さでこの作曲家を失ったことは、アメリカ音楽界にとって大きな打撃でした。

 なお、脳腫瘍は多形膠芽腫だったとされています(Semin Neurol. 1999;19 Suppl 1:3-9.)。

<音楽と医学>
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<偉人たち>
Biot呼吸の提唱者:Camille Biot
Ziehl-Neelsen染色の考案者1:Franz Ziehl
Ziehl-Neelsen染色の考案者2:Friedrich Carl Adolf Neelsen
Boerhaave症候群の提唱者:Herman Boerhaave
Pancoast腫瘍の提唱者:Henry Pancoast
Clara細胞の発見者:Max Clara
サコマノ法の考案者:Geno Saccomanno
Mendelson症候群の提唱者:Curtis Lester Mendelson
Hoover徴候の提唱者:Charles Franklin Hoover
Gram染色の発見者:Hans Christian Joachim Gram



by otowelt | 2015-02-16 00:07 | コラム:医学と偉人

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