重症気管支喘息の気道リモデリングの軽減にカルシウム拮抗薬が有効

e0156318_1282240.jpg 筆者の研究グループは、気道リモデリングとカルシウムイオンについて注目しており、過去にも報告があります(J Exp Med. Dec 24, 2007; 204(13): 3173–3181.)。

Pierre-Olivier Girodet, et al.
Calcium Channel Blocker Reduces Airway Remodeling in Severe Asthma: a Proof-of-concept Study
Am J Respir Crit Care Med. First published online 29 Jan 2015 as DOI: 10.1164/rccm.201410-1874OC


背景:
 重症気管支喘息は世界において公衆衛生上大きな問題である。気管支平滑筋量の増大は、重症気管支喘息における気道リモデリングの特徴であり、これは治療抵抗性や予後不良と関連している。In vitroにおいて、カルシウム拮抗薬であるガロパミルは重症気管支喘息における気管支平滑筋細胞の増生を減少させると報告されている。

目的:
 重症気管支喘息患者における気道リモデリングに対するガロパミルの効果を評価するため、われわれは二重盲検ランダム化プラセボ対照比較試験を実施した。

方法:
 患者はガロパミルを投与される群(16人)あるいはプラセボ群(15人)に1年間割り付けられた。その後3ヶ月の追加期間フォローアップした。ベースラインおよび治療後の気道リモデリングは、気管支鏡およびCT検査で評価した。プライマリエンドポイントは気管支平滑筋領域とした。セカンダリエンドポイントは、標準化気管支平滑筋厚、喘息発作の頻度とした。

結果:
 気管支平滑筋領域は、ガロパミル群の治療前後で減少したが、プラセボ群では変化しなかった。気管支平滑筋領域の群間差は統計学的に有意ではなかった(-3.4±1.3%, 95%信頼区間6.1 to -0.8 vs. -2.8±1.6%, 95%信頼区間-6.1 to 0.5、p=0.75)。
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(文献より引用)

 反面、標準化気管支平滑筋厚は有意に群間差が観察された(p=0.03)。
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(文献より引用)

 治療中の1ヶ月あたりの平均発作数にも差はみられなかったが、治療後のフォローアップ期間ではガロパミル群の方が有意に発作数が少なかった。また、QOLや呼吸機能検査に対するガロパミルの影響はみられなかった。有害事象にも差はみられなかった。

結論:
 1年間のガロパミル治療は気管支平滑筋のリモデリングを軽減し、喘息発作を予防する。


by otowelt | 2015-02-18 00:17 | 気管支喘息・COPD

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