強直性脊椎炎の患者では気管支喘息のリスクが高くなる

e0156318_12352325.jpg 呼吸困難感を訴える強直性脊椎炎の患者さんが時折紹介されてきます。この研究の気管支喘息の診断はICDコードであるため、その点がlimitationになります。

Shen TC, et al.
The Risk of Asthma in Patients with Ankylosing Spondylitis: A Population-Based Cohort Study.
PLoS One. 2015 Feb 6;10(2):e0116608.


背景:
 気管支喘息と強直性脊椎炎の関連性については議論の余地がある。われわれは、強直性脊椎炎の患者における気管支喘息のリスクについて調べた。

方法:
 台湾の国民健康保険データをレトロスペクティブに調べた。2000年から2010年までに5974人の強直性脊椎炎の患者が抽出された(ICDコードで選別)。年齢、性別、登録年によってマッチさせた、強直性脊椎炎のない4倍の数の一般人23896人と比較した。2011年末時の気管支喘息発生ハザード比を調べた。

結果:
 ほとんどの被験者は20~49歳だった(53.9%)。平均年齢は強直性脊椎炎群で46.3±17.4歳、非強直性脊椎炎群で45.9 ± 17.7歳だった。鼻炎、慢性副鼻腔炎、GERD、アスピリンやNSAIDsの使用歴は強直性脊椎炎群で有意に多かった(p<0.001)。
 非強直性脊椎炎コホートと比較して、強直性脊椎炎では気管支喘息の頻度が1.74倍多かった(1000人年あたり8.26 vs. 4.74)。多変量Coxモデルによるハザード比は1.54 (95%信頼区間1.34-1.76)で、補正ハザード比は女性において1.59(95%信頼区間1.33-1.90)、50-64歳の患者において1.66(95%信頼区間 1.31-2.09)、合併症のない患者において1.82(95%信頼区間1.54-2.13)であった。
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(文献より引用:累積罹患率)

結論:
 一般人と比較して、強直性脊椎炎の患者では年齢や性別を問わず気管支喘息の発生リスクが高かった。


by otowelt | 2015-03-05 00:53 | 気管支喘息・COPD

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