気管支鏡は経鼻挿入よりも経口挿入の方がよい?

e0156318_9511053.jpg 興味深い研究です。たしかに、経鼻だからといってラクというワケではないように思います。気管支鏡の細さも重要なファクターだと思いますが。

Aguirre JE, et al.
Bronchoscope insertion route and patient comfort during flexible bronchoscopy.
Int J Tuberc Lung Dis. 2015 Mar;19(3):356-61. doi: 10.5588/ijtld.14.0632.


概要:
 メキシコのヌエボ・レオン自治大学における受診患者に対する診断的気管支鏡の研究である。

目的:
 気管支鏡を、口あるいは鼻から挿入するかの違いによって、患者の不快感、声帯可視化、局所麻酔・鎮静薬の必要性、合併症に差があるのかどうか調べること。

デザイン:
 診断的に軟性気管支鏡の適応となった18歳以上の患者におけるプロスペクティブ研究である。挿入経路はランダムに割り付けられた。処置に伴う症状はアンケートによって評価した。

結果:
 63人の患者が登録された。32人が経口、31人が経鼻の挿入に割り付けられた。両群とも、不快感については統計学的に有意差はなかった(10点満点で1.91 ± 2.95点 vs. 2.39 ± 3.56点, P = 0.74)。また、処置合併症にも差はみられなかった(4イベント vs. 0イベント, P = 0.12)。経口挿入の方が声帯可視化の時間がはやく(25.5 ± 156秒 vs. 56 ± 61秒, P < 0.01)、リドカインの必要性が少なく(15 ± 7.50mL vs. 16 ± 4 mL, P = 0.01)、挿入失敗が少なかった(0例 vs. 6例, P < 0.01)。

結論:
 診断的気管支鏡の挿入経路による患者の不快感には差はなかった。しかしながら、経口挿入の方が声帯可視化がはやく、リドカイン使用量が少なく、挿入失敗がなかった。


by otowelt | 2015-03-11 00:29 | 気管支鏡

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