悪性胸水を有する肺癌は予後不良

e0156318_10101326.jpg 微量胸水であっても予後不良であることは、JCOにすでに報告されています。

非小細胞肺癌における微量胸水は予後不良因子

また、悪性胸水の予後予測としてはLENTスコアを以前ご紹介しました。

LENTスコア:悪性胸水を有する患者の予後予測が可能 

Jose M. Porcel, et al.
Clinical features and survival of lung cancer patients with pleural effusions
Respirology, Article first published online: 23 FEB 2015, DOI: 10.1111/resp.12496.


背景および目的:
 肺癌患者における胸水貯留の臨床的な影響については、これまでほとんど検証されていない。この研究の目的は、頻度、原因、肺癌に関連する胸水の自然経過、生存に与える影響について調べることである。

方法:
 われわれの施設(ヴィラノーヴァ大学病院)において4年の間に肺癌と新規に診断された556人の連続患者の診療録と画像データをレトロスペクティブに検証した。

結果:
 490人の非小細胞肺癌および66人の小細胞肺癌が登録された。肺癌患者のおよそ40%が胸水を有した。その半数では、胸水は穿刺ができないほど微量であった。この穿刺困難胸水は、胸水ドレナージなどの処置を要するほど貯留は進行しなかった。微量胸水の患者は、胸水のない患者と比較して予後不良であった(生存期間中央値:7.49ヶ月 vs 12.65ヶ月, P < 0.001)。胸水穿刺をおこなわれた113人のうち胸水が良性であると診断されたのは20%未満であった。症状緩和目的に胸水に処置(胸水ドレナージ、胸水カテーテル留置)をおこなわれたのは、94人の悪性胸水の患者のうち79人(84%)だった。胸水量が胸腔の半分以上を占める場合、緩和的な胸水処置の必要性を強く予測した。悪性胸水を有する患者の全生存期間は5.49ヶ月であった。

結論:
 肺癌患者では、穿刺ができない少量胸水であっても悪性胸水の存在は予後不良因子である。


by otowelt | 2015-03-17 15:54 | 肺癌・その他腫瘍

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