IPF急性増悪に対する遺伝子組換えトロンボモジュリンは生存率を改善する

e0156318_9301181.jpg 昨年のATSでrhTMの効果について発表されています。

ATS2014:IPF急性増悪に対する遺伝子組換えトロンボモジュリンは生存率を改善

Kensuke Kataoka, et al.
Recombinant human thrombomodulin in acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.14-2746


背景:
 特発性肺線維症(IPF)の急性増悪(AE)は上皮傷害と凝固障害を呈する急性呼吸不全である。遺伝子組換えトロンボモジュリン製剤(rhTM)はプロテインC を活性化させ凝固活性と炎症を抑制するとされている。われわれは、rhTMの効果をAE-IPFの患者において検討した。

方法:
 これは40人のAE-IPF患者を登録したヒストリカルコントロール研究である。20人の患者がrhTM(0.06mg/kg/day)で6日間治療され(rhTM群)、20人の患者がrhTMなし(コントロール群)で治療された。3ヶ月後の死亡の予測(ロジスティック回帰モデル)をアウトカムとした。

結果:
 rhTM群とコントロール群ではベースラインの背景に差はみられなかった。3ヶ月死亡はrhTM群とコントロール群でそれぞれ30.0%と65.0%だった。単変量解析では、呼吸数、CRP、rhTM治療が有意な3ヶ月死亡の予測因子であった。多変量解析においてrhTM治療(オッズ比0.219; 95%信頼区間0.049-0.978; p=0.047)は3ヶ月後の生存を予測する独立因子であった。
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(文献より引用)

結論:
 rhTMの治療はAE-IPFの3ヶ月後の生存率を改善させた。rhTMのAE-IPFに対するランダム化比較試験が望まれる。


by otowelt | 2015-08-25 00:28 | びまん性肺疾患

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