重度気腫肺に対する内視鏡的肺容量減量術は有効だがリスクが高い

e0156318_12254076.jpg ELSは、内視鏡的に充填剤を流し込む治療法です。私はまだ目にしたことがありません。

Carolyn E. Come, et al.
A randomised trial of lung sealant versus medical therapy for advanced emphysema
Eur Respir J ERJ-02056-2014; published ahead of print 2015


背景:
 Emphysematous lung sealant (ELS)を用いた内視鏡的肺容量減量術は進行気腫肺のある患者、とりわけ上葉に病変が優位な患者に対して有効とされている。われわれは、ランダム化比較試験においてELSによる容量減量術が有効かどうか検証した。

方法:
 患者はランダムにELS(AeriSeal System)+内科的治療あるいは内科的治療単独に割り付けられた。早期中断例や12ヶ月のエンドポイントを解析できないケースがあったものの、300人中95人がランダム化され、3ヶ月および6ヶ月のアウトカムを解析することができた。

結果:
 57人(34人がELS群、23人がコントロール群)が3ヶ月時の効果を解析でき、34人(21人がELS群、13人がコントロール群)が6ヶ月時の効果を解析できた。
 治療群において、3ヶ月時の呼吸機能、呼吸困難感、QOLはコントロール群と比較して有意に良好であった。この効果は治療を受けた患者の50%超で6ヶ月時にも観察された。
 入院を要する有害事象はELS治療を受けた44%の患者で観察された(コントロール群の2.5倍、p=0.01)。また2人の死亡がELS群で観察された。

結論:
 低侵襲のELSは重度の気腫肺に対して効果的である可能性はあるものの、そのリスクから現行適用は制限せざるを得ない状況である。


by otowelt | 2015-04-16 00:55 | 気管支喘息・COPD

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