ATS2015:胸水中CRPは肺炎随伴性胸水の診断に有用

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 現時点で、積極的に胸水中CRPを測定することはありませんが。

S. Izhakian, et al.
The Diagnostic Value of Pleural Fluid C-Reactive Protein Level in Parapneumonic Effusions
ATS 2015, A24, Poster Discussion Session


背景:
 肺炎随伴性胸水とその他の原因の胸水を鑑別することは難しい。診断の遅れが感染性胸水による死亡のリスクを上昇させるかもしれない。この研究の目的は、胸水中CRPが肺炎随伴性胸水とそのほかの胸水の鑑別に役立つかどうかを調べたものである。

方法:
 2011年1月から2013年12月までの間、レトロスペクティブにイスラエルのRabin医療センターにおいて244人の胸水患者が登録された。患者は胸水の種類によって4群に分けられた。すなわち、漏出性、悪性、肺移植後、肺炎随伴性胸水の4種類である。感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率、胸水CRPのカットオフ値をROC解析を用いて解析した。

結果:
 胸水中CRPは有意に4群すべてで差がみられた(p<0.001)。平均CRP値は、肺炎随伴性胸水/膿胸で(5.38±4.85 mg/dl)、肺移植後(2.77±2.66 mg/dl), 悪性胸水(1.19±1.51 mg/dl)、漏出性胸水(0.57±0.81 mg/dl)という結果だった。
 他の3群と肺炎随伴性胸水/膿胸を鑑別するための胸水中CRPのカットオフ値1.38 mg/dlであった。この場合、感度84.2%, 特異度71.5%, 陽性的中率37%, 陰性的中率95%であった。
 他の3群と漏出性胸水を鑑別するための胸水中CRPのカットオフ値は0.64 mg/dlであった。この場合、感度79.5%, 特異度59.4%, 陽性的中率32%、陰性的中率92%だった。

結論:
 胸水中CRP値によって肺炎随伴性胸水/膿胸と他の胸水を鑑別できるかもしれない。


by otowelt | 2015-05-18 06:30 | 呼吸器その他

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