ATS2015:LAMに対するシロリムスは血清VEGF-D値を減少させる

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A.M. Taveira-DaSilva, et al.
Long-Term Effect of Sirolimus Treatment on Serum Levels of VEGF-D in Lymphangioleiomyomatosis
ATS 2015, A31, Poster Discussion Session


背景:
 血清VEGF-D値はLAMの何人科の患者で上昇がみられ、る。血清VEGF-Dは診断的バイオマーカーであることが知られているが、MILES試験ではこの値はLAMの重症度、運動耐容能定価、酸素必要性の上昇と関連があるとされている(Young LR, et al. Lancet Respir Med 2013; 1:445)。
 またシロリムス治療によってVEGF-D値が低下することが示唆されている。この研究の目的は、長期シロリムスの使用がVEGF-D値を下げるかどうか調べたものである。

方法:
 血VEGF-D値および呼吸機能検査をシロリムス治療を受けている11人のLAM患者から抽出した。

結果:
 患者の平均年齢は43±9歳だった。11人中8人が酸素療法を受けていた。初期1秒量およびDLCOはそれぞれ予測値の74±20%、59±13%だった。患者は平均3.3±1.4年フォローアップを受けた。
 図に示すように、血清VEGF-D値はシロリムスを受けた11人の患者で経年的に減少がみられた。VEGF-D値はシロリムス投与前後で2,937±2,051 ng/ml から1,464±923 ng/ml へ減少(5ヶ月時)、865±416 ng/ml へ減少(14ヶ月時), 684±345 ng/mlへ減少(30ヶ月時)(p<0.001, by ANOVA)。このVEGF-Dの減少は長期間観察された。また、経年的な1秒量の減少抑制効果、DLCO減少抑制効果もみられた。
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(Abstractより引用)

結論:
 血清VEGF-D値は、シロリムスの効果を裏付ける有用なツールである。


(補足)
・同じ演者で、呼吸機能検査をLAMの患者さんに実施しても気胸の発生が有意に増えるワケではないという旨の発表もおこなわれています。

Prevalence of Pneumothoraces in Lymphangioleiomyomatosis Patients Undergoing Pulmonary Function and Exercise Testing
ATS 2015, A31, Poster Discussion Session


・VEGF-Dについての有用性については日本からも報告があります
K. Ando, et al.
Role of Lymphangiogenic Growth Factors in the Pathogenesis of Lymphangioleiomyomatosis
ATS 2015, A31, Poster Discussion Session




by otowelt | 2015-05-18 09:41 | びまん性肺疾患

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