ATS2015:低アルブミン血症と胸部レントゲン写真上浸潤影は気管支拡張症の急性増悪による入院日数を延長

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H.Y. Lim, et al.
Serum Predictors for Outcome of Hospitalization During Exacerbation of Bronchiectasis in Adults
ATS2015, B15, Mini Symposium


背景:
 気管支拡張症の急性増悪は、全身性炎症反応の増加によって特徴づけられる。CRPや急性相タンパクは急性増悪時に上昇し、HRCT重症度スコアやQOLと関連している。CRP、白血球数、赤沈といった炎症性マーカーの役割は安定期気管支拡張症の患者において限定的である。しかしながら、これらの血清マーカーが在院日数や死亡率といったアウトカムに影響を与えるかどうかはいまだ不明である。

方法:
 318人の患者が気管支拡張症の急性増悪によって入院した。これらの患者における、背景、喫煙歴、合併症、呼吸機能検査、BMI、入院時血液検査、胸部画像所見、在院日数、死亡率をレトロスペクティブに調べた。

結果:
 入院後48時間以内に高感度CRPを測定された256人の患者が解析対象となった。98人(38%)が男性であった。年齢中央値および1秒量予測値はそれぞれ72歳(IQR 62-80歳)、47%(IQR37-54%)だった。在院日数中央値は5日(IQR4-8日)だった。在院日数は有意に高感度CRP(R2=0.141, p=0.024)、ヘモグロビン値(R2=-0.158, p=0.011)、好中球数(R2=0.179, p=0.004)、アルブミン値(R2=-0.316, p<0.0001)と関連していた。年齢、血小板数、プロカルシトニン値、BMI、1秒量予測値との関連性はなかった。多変量解析において、血清アルブミン値が32g/L未満、胸部レントゲン写真における浸潤影の存在は5日を超える在院日数を予測する独立因子であった。反面、高感度CRP値、好中球数、男性、70歳超、ヘモグロビン値は5日を超える在院日数を予測する独立因子ではなかった。

結論:
 気管支拡張症の急性増悪時の高感度CRP値、ヘモグロビン値、好中球数、血清アルブミン値と在院日数には関連がみられた。低アルブミン血症や胸部レントゲン写真における浸潤影の存在は5日を超える在院日数の独立予測因子であった。


by otowelt | 2015-05-19 01:37 | 呼吸器その他

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