ATS2015:胸部HRCTで非典型的UIPパターンを示した患者は典型的UIPパターンの患者より予後不良

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 非典型的UIP、という概念が本当にUIPと書いていいものか難しいところです。

J.K. Pannu, et al.
Atypical Radiological Findings in Usual Interstitial Pneumonia of Unknown Etiology vs. Idiopathic Pulmonary Fibrosis: A Retrospective Cohort Study
ATS2015, B25, Poster Discussion Session


背景:
 UIPは特発性肺線維症(IPF)の特徴的な病理組織像であるが、他の線維性肺疾患においても観察される。肺底部の網状影と蜂巣肺は胸部HRCTにおいてIPFの患者にみられる典型的所見である。しかしながら、病理学的にUIPと診断されても画像上は典型的なそれとは異なるケースもある。この研究ではその差異について調べた。

方法:
 レトロスペクティブに76人のUIPと診断された患者を登録した。われわれは、胸部HRCTにおいて非典型的なパターンを示したUIP患者と典型的UIP患者を分け、解析した。非典型的な所見とは、左右非対称の線維化所見、偏った陰影分布、などである。

結果:
 20人(26.3%)の患者が非典型的UIPパターンとHRCTで診断された。左右非対称の患者のうち、6人が左側に、13人が右側、2人が上葉に偏った線維化がみられた。患者背景に両群とも差はみられなかった。
 非典型的UIPパターンを示したUIP患者は、典型的UIPパターンの患者と比較して生存期間が短かった(Log rank p=0.027)。

結論:
 病理学的にUIPパターンと診断されている患者で、胸部HRCT上非典型的UIPパターンを示した患者の生命予後は不良であった。ただし、当該研究における二次性UIPの疫学的情報不足はlimitationになるであろう。


(補足)
 同セッションで非典型的IPFというテーマで発表があります。GAPスコアが悪い非典型的IPFは予後不良かもしれませんが、"atypical"の適格基準にどこまで組み込むかが今後議論になるかもしれません。

K. Sugino, et al.
Clinico-Radiological Features and Prognostic Factors of Atypical IPF: A Comparison Between Typical IPF and Atypical IPF
ATS2015, B25, Poster Discussion Session


Y. Kondoh, et al.
Clinical Features and Outcomes of Atypical Idiopathic Pulmonary Fibrosis
ATS2015, B25, Poster Discussion Session




by otowelt | 2015-05-19 07:19 | びまん性肺疾患

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