ATS2015:CPFEの急性増悪の最も多い原因は肺炎で、肺癌と結核の合併も急性増悪のリスク因子

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 CPFEのまとまった報告です。

J.Y. Oh, et al.
Predictors of Acute Exacerbation of Combined Pulmonary Fibrosis and Emphysema
ATS2015, B25, Poster Discussion Session


背景:
 CPFE(Combined pulmonary fibrosis and emphysema)は、上葉優位に気腫性変化、下葉優位に線維化をきたす近年確立された疾患概念である。CPFE患者はしばしば急性増悪で受診するが、その原因についてはよくわかっていない。

方法:
 われわれは当院でCPFEと診断された患者の診療録を10年分検索した。急性増悪の有無を問わず全患者を抽出し、年齢、性別、喫煙歴、BMI、呼吸困難感の程度、既往歴、呼吸機能検査、心臓超音波検査、肺癌の診断、生存期間を調べた。

結果:
 146人のCPFE患者が解析された。72人(49%)が急性増悪を経験していた。無急性増悪期間の平均は43.66ヶ月であった。もっとも多い急性増悪の原因は肺炎(52.8%)で、その次に多かったのが終末期肺癌(28.2%)であった。肺癌のうち33人(45.8%)は急性増悪患者で、6人(8.1%)は非急性増悪患者であった(肺癌CPFEの患者が急性増悪を起こすことが多かったということ)。急性増悪を起こしやすいCPFEの基礎疾患として、肺癌以外にも結核が観察された(P = 0.037)。また、肺動脈圧は有意に急性増悪患者で高かった(46.71±18.66mmHg vs. 32.95±9.25mmHg, P <0.001)。Composite physiologic indexにも急性増悪と非急性増悪患者にわずかな差がみられた(P = 0.047)。本研究の死亡はすべて急性増悪時に起こっていた。
 年齢、喫煙歴、BMIで補正すると、ベースラインのCPI(ハザード比1.03, 95%信頼区間1.02-1.05, P < 0.001), DLco (ハザード比0.98, 95%信頼区間0.96-0.99, P = 0.005), 努力性肺活量(ハザード比0.98, 95%信頼区間0.97-0.99, P = 0.020), 全肺気量(ハザード比0.98, 95%信頼区間0.96-0.99), 6ヶ月以内の1秒量の減少(%)(ハザード比1.05, 95%信頼区間1.02-1.08, P = 0.002), EF(ハザード比0.97, 95%信頼区間0.94-0.99, P = 0.022)は急性増悪を予測する因子であった。肺癌の合併は、CPFE急性増悪(ハザード比2.55, 95%信頼区間1.59-4.09, P < 0.001)、死亡(ハザード比6.53, 95%信頼区間3.23-13.19, P < 0.001)を有意なリスクであった。

結論:
 CPFE急性増悪を起こした患者は、肺癌、結核、肺動脈性高血圧症、高CPIを有していた頻度が多かった。最も多いCPFE急性増悪の原因は肺炎であった。


by otowelt | 2015-05-19 06:49 | 気管支喘息・COPD

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