ATS2015:結核高蔓延国における胸水中ADAカットオフ値は低く設定してもよい

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Z. Tong, et al.
Adenosine Deaminase in Pleural Tuberculosis: A Reevaluation of Its Diagnostic Value
ATS2015, B50, Thematic Poster Session


背景:
 胸水中ADAは結核性胸膜炎に有効とされているが、そのカットオフ値はこれまでの研究から40IU/Lが広く受け入れられている。われわれは、レトロスペクティブに血清および胸水中ADAを結核性胸膜炎の患者において測定し、結核高蔓延国における最良のカットオフ値を調べた。

方法:
 レトロスペクティブ研究において、未診断胸水の患者のうち内科的胸腔鏡を実施された患者を登録した。胸水中ADA、血清ADA、胸水中ADA/血清ADA比が測定された。最良の診断カットオフ値を解析した。

結果:
 結核性胸膜炎と悪性胸水を鑑別する上で、胸水中ADAには両群に有意な値差がみられた(P<0.001)。カットオフ値を23.75U/Lに設定すると、胸水中ADAのAUCは0.982、感度90.6%、特異度97.2%であった。血清ADAのAUCは0.463であった。カットオフ値を28.68IU/Lに設定すると、非結核性胸膜炎と比較した場合、結核性胸膜炎の胸水中ADAのAUCは0.918は感度88.5%、特異度72.6%だった。この場合、血清ADAのAUCが0.703に上昇した。胸水中ADA/血清ADA比はカットオフ値2.05で感度86.3%、特異度72.6%だった。胸水中ADAと胸水中ADA/血清ADA比の組み合わせは感度84.2%、特異度89%だった。

結論:
 結核高蔓延国において、結核性胸膜炎の診断に胸水中ADAは低蔓延国よりも低く設定してもよいかもしれない。


by otowelt | 2015-05-19 06:30 | 抗酸菌感染症

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