ATS2015:COPDに対するフルチカゾン+ロフルミラストは有効

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 COPDに対するロフルミラストはヨーロッパではダクサス、アメリカではダリレスプという商品名で海外で発売されています。REACT試験についてはケアネットで解説させていただいています。

REACT試験:ロフルミラストが使用できるようになったら、痩せ型のCOPD患者には注意が必要(解説:倉原 優 氏)-318

 東洋人に限ればACROSS試験のデータが参考になります。

ACROSS試験:COPDに対するロフルミラストの有効性

A. Sadigov, et al.
Efficacy and Safety of Dual Anti-Inflammatory Combination of Fluticasone and Roflumilast for the Treatment of COPD: Is Dual Better than Single?
ATS2015, C22, Mini Symposium


背景:
 COPDのガイドラインでは吸入ステロイド薬(ICS)単独と抗炎症治療薬としてのロフルミラストを重症~超重症のCOPD患者で頻繁に急性増悪を起こす患者に推奨している。われわれは、重症COPD患者に対してこれらを併用する効果を調べた。

方法:
 本ランダム化比較試験には、108人の重症~超重症COPD患者が登録された。治療レジメンは3群設定し、①36人:サルメテロール/フルチカゾン(100/1000μg/日)+チオトロピウム18μg/日、②36人:サルメテロール100μg/日+ロフルミラスト500μg/日+チオトロピウム18μg/日、③36人:サルメテロール/フルチカゾン(100/1000μg/日)+ロフルミラスト500μg/日+チオトロピウム18μg/日、とした。プライマリアウトカムはトラフ1秒量、急性増悪率、重篤な有害事象とした。全患者は1年間フォローアップされた。

結果:
 抗炎症治療を単独で行うレジメンと比較して、抗炎症治療の併用療法は喀痰中の好中球数を有意に減少させた(19%;p<0.001)。また、トラフ1秒量は有意に増加し(100 ml;p<0.0001)、レスキュー治療薬の使用も減らした(-0.71 puffs/日;p<0.0001)。重篤な有害事象は報告されなかった。

結論:
 フルチカゾンおよびロフルミラストによる抗炎症治療の併用は、フルチカゾン単独ないしロフルミラスト単独による抗炎症治療と比較して有効であった。炎症性バイオマーカーの改善によって重症~超重症のCOPD患者の呼吸機能を改善させることができたものと考えられる。


by otowelt | 2015-05-20 03:19 | 気管支喘息・COPD

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