ATS2015:妊娠第1期に体重が5kgを超えて増加する喘息患者は喘息発作のリスクが高い

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 妊娠喘息は、私が興味のある分野の1つです。

C.S. Ulrik, et al.
Maternal Weight Gain in First Trimester and Risk for Exacerbation of Asthma During Pregnancy: A Prospective Study of 1.018 Pregnancies
ATS2015, C32, Thematic Poster Session


目的:
 気管支喘息を有する妊娠女性を対象としたプロスペクティブ試験の目的は、妊娠喘息発作のリスク因子を同定することである。

方法:
 MAP試験に参加した気管支喘息を有する妊婦のうち、2007年から通院した全女性を登録した。女性は、気管支喘息と診断されて、すでにレスキュー気管支拡張薬を処方されて、妊娠18週より前に外来に通院した履歴があるものを対象とした。患者は4週ごとに喘息コントロールのアセスメント、治療の調整、呼吸機能検査・FeNOの測定を行った。喘息発作は、軽症(レスキュー使用や治療のステップアップ)および重症(経口ステロイドの必要性や入院の必要性)に分類した。

結果:
 1018の妊婦のうち、959人が解析に組み込まれた。407の喘息発作が記録された。
 妊娠第1期に妊婦の体重が5kgを超えて増加した場合(オッズ比8.2, 95%信頼区間5.6–11.8; p<0.0001)、妊娠前に肥満がある場合(BMI > 30) (オッズ比2.2, 95%信頼区間1.2–4.1; p=0.008), 鼻炎の存在(オッズ比1.7, 95%信頼区間1.2–2.4; p=0.006), 初産(オッズ比1.6, 95%信頼区間1.2–2.2; p=0.008), 喘息発作の既往(オッズ比1.3, 95%信頼区間1.0–1.7; p=0.04), 初診時の喘息コントロール不良(オッズ比2.0, 95%信頼区間1.4–3.0; p<0.0001), 吸入ステロイド薬の処方がある患者(オッズ比5.8, 95%信頼区間3.8–8.8; p<0.001)、喫煙者(オッズ比1.9, 95%信頼区間1.3–2.7; p=0.001)は妊娠喘息発作のリスク因子であった。年齢、アレルギー、自己申告のアドヒアランス、呼吸機能検査、胎児の性別はリスク因子ではなかった。

結論:
 妊娠第1期に体重が5kgを超えて増加する気管支喘息患者では、喘息発作のリスクが高い。


by otowelt | 2015-05-20 04:37 | 気管支喘息・COPD

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