システマティックレビュー:ACOSはCOPDや気管支喘息の20%に存在する

e0156318_1221504.jpg ACOSという名称がすっかり呼吸器内科医の間でなじみ始めましたね。

Peter G Gibson, et al.
Asthma–COPD overlap 2015: now we are six
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2014-206740


背景:
 気管支喘息とCOPDの合併については近年認知されるようになってきた。このレビューは、新しい知見や治療などについて概説する。

方法:
 本システマティックレビューにおいて、2009年以降の気管支喘息-COPDオーバーラップ(ACOS)の疫学、治療について記載した文献を抽出した。

結果:
 慢性気道疾患(気管支喘息あるいはCOPD)の患者のうち20%に、また全人口の2%にACOSが存在すると考えられる。
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(文献より改変引用)

 ACOSは疾患重症度を上昇させ、また死亡率や合併症も増加させるものと考えられる。気道炎症については好酸球性の炎症や好中球性の炎症のボラティリティが大きく、画一化した見解はない。ACOSの患者において全身性の炎症を呈するとCOPDに類似した病態になる。幼少期からの喘息の遷延がACOSのリスクであるというエビデンスがあるため、幼少期に気道炎症を抑制することが肝要となる。
 ACOSの治療については気管支喘息のコントロールが優先されるが、ベースラインの気道炎症がどういった種類のものかによって異なるため、個々にオーダーメイドの薬剤を投与する必要があるかもしれない。

結論:
 ACOSは慢性気道疾患に存在するヘテロな疾患群であり、注目されている。


by otowelt | 2015-06-04 00:37 | 気管支喘息・COPD

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