強いストレスにさらされると気管支拡張薬の効果が減弱する

e0156318_12442274.jpg ストレスと気管支拡張薬の逆相関についての報告です。

John M. Brehm, et al.
Stress and Bronchodilator Response in Children with Asthma
Am J Respir Crit Care Med. First published online 28 Apr 2015 as DOI: 10.1164/rccm.201501-0037OC


背景:
 プエルトリコにおいて、ストレスは気管支喘息の病状悪化に関連しており、気管支拡張薬の反応性を減弱させるとされている。

目的:
 ストレスおよび不安に関連する遺伝子(ADCYAP1R1)がプエルトリコ/非プエルトリコ人の喘息小児にどのような影響を与えるか調べる。

方法:
 234人のプエルトリコ人(9~14歳)の喘息児のストレスおよび気管支拡張薬反応性(投与後の1秒量変化[%])について調べた。
 ストレスはthe Checklist of Children’s Distress Symptoms (CCDS)を用い、母親のストレスはthe perceived stress scale (PSS)を用いた。2コホートにおいて反復解析をおこなった。ストレスおよび気管支拡張薬反応性の多変量モデルのために年齢、性別、収入、受動喫煙、吸入ステロイド薬の使用の有無によって補正をおこなった。

結果:
 3コホートのいずれにおいても、児のストレスが多いと気管支拡張薬の反応性は減弱した。強いストレスにさらされているプエルトリコ人小児および高いストレスを母親がもつ小児は、それらストレスのない児と比較して気管支拡張薬の反応性が10.2%低かった(95%信頼区間6.1% to 14.2%)。
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(文献より引用)

 ADCYAP1R1 (rs34548976)の遺伝子多型は気管支拡張薬反応性の減少と関連していた。このSNPは喘息患者のCD4陽性Tリンパ球におけるβ2受容体の遺伝子発現の減少と関連していた。

結論:
 強いストレスを感じている小児やADCYAP1R1のSNPは、小児喘息において気管支拡張薬の効果減弱と関連していた。


by otowelt | 2015-06-02 00:32 | 気管支喘息・COPD

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