FLORALI試験:急性呼吸不全に対するハイフロー酸素療法の有用性

e0156318_13512197.jpg ネーザルハイフローの使用は増えています。

Jean-Pierre Frat, et al.
High-Flow Oxygen through Nasal Cannula in Acute Hypoxemic Respiratory Failure
NEJM May 17, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1503326


背景:
 急性呼吸不全の患者に対する非侵襲性換気については議論の余地があるとされている。鼻腔からのハイフロー酸素療法は、低酸素血症のある患者の代替療法として有効かもしれない。

方法:
 われわれは多施設共同オープンラベル試験を実施し、高CO2血症の無い急性呼吸不全(P/F比300以下)患者を、ランダムにハイフロー酸素療法群、通常の酸素療法群(フェイスマスク)、NPPV群に割り付けた。プライマリアウトカムは28日時点での挿管率とした。セカンダリアウトカムは、ICU死亡率、90日死亡率、28日時点の人工呼吸器非装着期間とした。

結果:
 合計310人の患者が解析に組み込まれた。プライマリアウトカムである挿管率は、ハイフロー療法群で38%(106人中40人)、通常の酸素療法群で47%(94人中44人)、NPPV群で50%(110人中55人)だった(P = 0.18 for all comparisons)。
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(挿管率:文献より引用)

 28日時点の人工呼吸器非装着期間は有意にハイフロー療法群で長かった((24±8日 vs. 通常酸素:22±10日、NPPV:19±12; P = 0.02 for all comparisons)。ハイフロー療法と比較した90日死亡のハザード比は、通常の酸素療法群で2.01 (95% 信頼区間1.01 to 3.99、P = 0.046)、NPPV群で2.50(95%信頼区間1.31 to 4.78、P = 0.006)だった。
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(90日死亡:文献より引用)

結論:
 高CO2血症を伴わない急性呼吸不全患者に対するハイフロー療法、通常の酸素療法、NPPVは、挿管率に差はみられなかった。しかし、ハイフロー療法群では90日死亡率の改善がみられた。


by otowelt | 2015-05-23 09:50 | 集中治療

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