GLISTEN試験:COPDのグリコピロニウム・トリプル吸入療法はチオトロピウム・トリプル吸入療法に非劣性

e0156318_8535589.jpg COPDに詳しい人ならご存知のトリプル吸入療法を検証したGLISTEN試験。非劣性試験です。

Peter A Frith, et al.
Glycopyrronium once-daily significantly improves lung function and health status when combined with salmeterol/fluticasone in patients with COPD: the GLISTEN study—a randomised controlled trial
Thorax 2015;70:519-527 doi:10.1136/thoraxjnl-2014-206670


背景:
 中等症~重症COPDに対するさまざまな併用療法の適切な方法はまだわかっていない。GLISTEN試験は、吸入ステロイド薬(ICS)と長時間作用性β2刺激薬の併用に対して2種類の長時間作用性抗コリン薬(LAMA)の上乗せ効果を比較した研究である。

方法:
 中等症~重症COPD患者に対するこのランダム化プラセボ対照試験において、1日1回のグリコピロニウム50μg、1日1回のチオトロピウム18μg、プラセボをICS/LABAであるフルチカゾン/サルメテロールに上乗せした効果を比較検討した。
 プライマリアウトカムは、グリコピロニウム+フルチカゾン/サルメテロールのチオトロピウム+フルチカゾン/サルメテロールに対する12週間語のトラフ1秒量の非劣性を証明することである。セカンダリアウトカムはフルチカゾン/サルメテロール単独と比較してグリコピロニウムの追加効果があるかどうか、とした。

結果:
 773人の患者(平均予測1秒量57.2%)がランダム化された。84.9%が試験を完遂した。12週間後、グリコピロニウム+フルチカゾン/サルメテロール群のトラフ1秒量は、チオトロピウム+フルチカゾン/サルメテロールに対して非劣性が証明された(最小二乗平均差 -7mL [標準誤差17.4]、非劣性下限-60mL)。また、12週時点のトラフ1秒量はプラセボ群と比較してグリコピロニウム群で有意に高かった(同差 101 mL, p<0.001)。
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(トラフ1秒量:文献より引用)

 12週時点で、グリコピロニウム+フルチカゾン/サルメテロールではプラセボ+フルチカゾン/サルメテロール群と比較してSGRQスコアが有意に改善した(同差−2.154, p=0.02)。レスキュー使用についても有意な改善を示した(同差−0.72吸入/日, p<0.001)。
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(SGRQスコア:文献より引用)

 トリプル吸入療法による合併症は有意にはみられず、全群同等の有害事象が報告された。

結論:
 中等症~重症COPDに対するグリコピロニウム+フルチカゾン/サルメテロールのトリプル吸入療法は、チオトロピウム+フルチカゾン/サルメテロールの呼吸機能・健康ステータス・レスキュー使用に対する非劣性が証明された。ICS/LABAに上乗せで使用した場合、これらの改善が有意にみられることがわかった。


by otowelt | 2015-05-24 00:07 | 気管支喘息・COPD

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