ACOSと比較するとCOPDの死亡率の方が高い

e0156318_1563737.jpg COPDの増悪に比べて、気管支喘息の増悪というのはそこまでコワくない、というのが実のところだろうと思います。日本での呼称も先日販売された喘息予防・管理ガイドライン2015でACOSと記載されています。
 Amazonではまだ喘息予防・管理ガイドラインは入手できないようです。私は販売元から直接購入しました。

Yamauchi Y, et al.
Comparison of in-hospital mortality in patients with COPD, asthma and asthma–COPD overlap exacerbations.
Respirology, Article first published online: 21 MAY 2015, DOI: 10.1111/resp.12556


背景および目的:
 気管支喘息やCOPDのような閉塞性肺疾患には、慢性炎症に伴う気流閉塞が存在する。日本国内の入院患者データベースを用いて、われわれは気管支喘息、COPD、気管支喘息・COPDオーバーラップ(ACO)の院内死亡率に影響する因子を調べた。

方法:
 われわれはレトロスペクティブにCOPD急性増悪ないし喘息発作によって入院した患者データを1073の病院から集めた(2010年7月~2013年5月、病名はICD-10準拠)。多変量ロジスティック回帰分析によって、院内死亡に関与すると思われる因子の関連性を調べた。

結果:
 30405人の登録患者のうち、ACO患者、気管支喘息患者、COPD患者の院内死亡率はそれぞれ2.3%, 1.2%, 9.7%だった。COPD患者はACO患者よりも有意に死亡率が高かった(オッズ比1.96; 95%信頼区間1.38–2.79)。気管支喘息患者では死亡率は有意に低かった(オッズ比0.70; 95%信頼区間0.50–0.97)。また、高齢者、男性、低BMI、より重度の呼吸困難感、意識レベル低下、ADL不良、ステロイド高用量投与、は高い死亡率と関連していた。
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(文献より引用)

結論:
 気管支喘息単独の場合ACOより死亡率が低かったが、COPD単独の場合ACOよりも死亡率が高かった。


by otowelt | 2015-06-11 00:37 | 気管支喘息・COPD

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