大豆イソフラボンのサプリメントは気管支喘息に無効

e0156318_1714946.jpg  放射線治療の副作用軽減に大豆イソフラボンが有用であるという報告もあります。

大豆イソフラボンによって放射線治療の副作用が軽減

 今回はnegative studyです。

Lewis J. Smith, et al.
Effect of a Soy Isoflavone Supplement on Lung Function and Clinical Outcomes in Patients With Poorly Controlled Asthma
A Randomized Clinical Trial
JAMA. 2015;313(20):2033-2043. doi:10.1001/jama.2015.5024.


背景:
 大豆イソフラボンの補充は慢性疾患に対して用いられることがあるが、その使用を支持するデータは限られている。いくつかのデータでは、大豆イソフラボンの補充はコントロール不良の気管支喘息患者において効果的とされている。

目的:
 大豆イソフラボンの補充がコントロール不良の青年~成人の気管支喘息患者において、コントロールを改善させるかどうか調べること。

方法:
 19の呼吸器およびアレルギーセンターにおいて、多施設共同ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験を実施(2010年5月~2012年8月)。386人の成人および12歳以上の小児で、治療を受けている有症状の気管支喘息患者で、大豆の摂取が少ない患者を24週間にわたりランダム化した。呼吸機能検査は24週時点で345人(89%)が完遂できた。

介入:
 患者は大豆イソフラボン補充(100mg)を受ける群(193人)あるいはプラセボ群(193人)にランダムに割り付けられた。1日2回に分割され、24週まで投与された。

アウトカム:
 プライマリアウトカムは24週までの1秒量変化量とした。セカンダリアウトカムは、症状、喘息コントロール不良のエピソード、ACTスコア、全身性および気道炎症バイオマーカーとした。

結果:
 24週後の1秒量の変化は大豆イソフラボン 0.01 L (95%信頼区間-0.07 to 0.07 L) 、プラセボ0.03 L (95%信頼区間-0.01 to 0.08 L)で、有意差はみられなかった(p=0.36)。
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(文献より引用)

 セカンダリアウトカムであるACT(2.20 [95%信頼区間1.53-2.87] vs. プラセボ 1.98 [95%信頼区間1.42-2.54])(p=0.53)、喘息コントロール不良エピソード(3.0 [95%信頼区間2.4-3.7]) vs. プラセボ 3.3 [95%信頼区間2.7-4.1])についても有意差はみられなかった。FeNOは大豆イソフラボン群でむしろ上昇した(+1.39 ppb[95%信頼区間-1.73 to 4.51 ppb] vs. プラセボ -3.48 ppb[95%信頼区間-5.99 to -0.97 ppb])(p=0.007)。インターロイキン6やCRPといった炎症性マーカーには差はなかった。
 大豆イソフラボン補充を受けた患者の血清ゲニステイン値は、介入前の37.67ng/ mLから4.87 ng/ mL増加した(P <0.001)(ゲニステインはイソフラボン誘導体[Acta Pol Pharm. 2000;57(2):135-155.])。

結論:
 12歳以上のコントロール不良の気管支喘息患者に対して、大豆イソフラボンの補充は呼吸機能や臨床アウトカムを改善させない。


by otowelt | 2015-06-03 00:51 | 気管支喘息・COPD

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