リファンピシンは35mg/kg/dayでも大丈夫!?

e0156318_21313252.jpg リファンピシンの用量はもっと多くていいんじゃない!?というのはこれまで何度も言われてきたことです。Cmaxは高くなりますね。

ATS2013:リファンピシンの妥当な用量は?
結核診療で使用されているリファンピシンの用量は少なすぎる
肺結核患者におけるリファンピシンの血清濃度は低い

Martin J. Boeree, et al.
A Dose-Ranging Trial to Optimize the Dose of Rifampin in the Treatment of Tuberculosis
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, Vol. 191, No. 9 (2015), pp. 1058-1065.


背景:
 結核に対するリファンピシン(1mg/kg/day)は1971年にその薬効、毒性、コストに鑑みて市場に導入された。マウスとヒトによる過去の研究では、リファンピシンの増量は結核治療を早めることができるかもしれない。

目的:
 リファンピシン増量による安全性、忍容性、薬理動態、早期の結核菌活動性を調べる。

方法:
 全剤感受性の結核患者を、リファンピシン標準量10mg/kg/dayを8人、20, 25, 30, 35mg/kg/dayを15人ずつの5用量群設定し、14日間にわたって投与した。全患者に対してINH、PZA、EBを標準量で治療開始8日目から追加投与した。これによる安全性、薬理動態、結核菌の減少を調べた。

結果:
 5つの用量群においてGrade1, 2の有害事象は同程度であった。Grade 3の肝障害は5例にみられた。
 AUCおよび血清リファンピシン濃度は用量依存性に増加した。14日後の結核菌の減少は、10, 20, 25, 39, 35mg/kg/day群でそれぞれlog10CFU/mLが0.176、0.168、0.167、0.265、0.261だった。
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(AUC0-24およびCmax:文献より引用)
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(log10CFU/mL:文献より引用)

結論:
 2週間におよぶリファンピシン35mg/kg/dayは安全かつ忍容性がある。リファンピシンへの曝露には天井効果のない非線形の用量依存性の濃度上昇がみられ、結核菌量の減少も多かった。



by otowelt | 2015-06-16 00:14 | 抗酸菌感染症

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