コントロール不良喘息のICSに加えるなら、LAMAか?LABAか?

e0156318_11175889.jpg 個人的にはACOSに対してはICS/LAMAの選択肢でいいのでは、と思います。

Kayleigh M Kew, et al
Long-acting muscarinic antagonists (LAMA) added to inhaled corticosteroids (ICS) versus addition of long-acting beta2-agonists (LABA) for adults with asthma
Cochrane Airways Group DOI: 10.1002/14651858.CD011438.pub2


背景:
 LABAはICSと組み合わせれて成人喘息に使用されているが、喘息に対する安全性の懸念が残る。LAMAはCOPDの長期管理薬として使用されているが、コントロール不良の患者に対する代替選択肢として有望である。

目的:
 ICS単独でコントロールがつかない気管支喘息患者に対してICSにLAMAを加えることの効果を、ICSにLABAを加えた効果と比較する。

方法:
 並行群間およびクロスオーバーデザインのランダム化比較試験を抽出し、ICS単独で効果がない場合にLAMAあるいはLABAを少なくとも12週間追加検証した研究を選んだ。
 事前に規定したプライマリアウトカムは、経口ステロイドを要する喘息発作、QOL、重篤な有害事象とした。

結果:
 8試験が適格基準を満たした。二重盲検ダブルダミー試験は4試験であり、治療期間は14~24週であった。ICSにチオトロピウム(レスピマット)、サルメテロールが併用されていた。
 経口ステロイドを要する喘息発作については2つの併用群で差はみられなかったが、試験間でのデータ不一致もみられた(オッズ比1.05, 95%信頼区間0.50 to 2.18; 1753 participants; 3 studies)。LAMA使用者はわずかにQOLやACT (AQLQ:平均差-0.12, 95%信頼区間-0.18 to -0.05; 1745 participants; 1745; 4 studies; ACQ:平均差0.06, 95%信頼区間0.00 to 0.13; 1483 participants; 3 studies)に変化を与えた。LABAよりもLAMAを上乗せする方がいくばくか呼吸機能上の恩恵は受けられそうだった(1秒量平均差0.05 L, 95%信頼区間0.01 to 0.09; 1745 participants, 4 studies)。しかしながら、データのばらつきが多い評価項目があり、臨床的に信頼性のある差を導き出すことは難しかった。

結論:
 ICSに加える合剤としてLAMAとLABAを比較した場合、限られたデータではあるもののLAMAの方がLABAよりも呼吸機能の改善という点ではよかったかもしれない。QOLについてはわずかな差はあるように思われたが、ほとんど差はみられなかった。現時点でICS/LABAよりもICS/LAMAを用いるべきと強くガイドラインに提唱するデータはそろっていない。


by otowelt | 2015-06-26 00:52 | 気管支喘息・COPD

<< 胸膜癒着術 COPDに対するワクチン >>