高齢者は気管支喘息の治療失敗リスクが高い

e0156318_11175889.jpg 高齢者は、吸入手技やアドヒアランスという問題点を常に孕みます。

Ryan M Dunn, et al.
Impact of Age and Gender on Response to Asthma Therapy
Am J Respir Crit Care Med. First published online 11 Jun 2015 as DOI:10.1164/rccm.201503-0426OC


背景:
 気管支喘息の有病率・罹患率の差には、年齢と性別が関連している。

目的:
 年齢や性別が喘息フェノタイプと関連しているかどうか、また軽症~中等症の気管支喘息患者の治療反応に影響するかどうか調べる。

方法:
 1993年から2003年までの10の臨床試験に参加した患者において、年齢や性別が喘息フェノタイプに与える影響、治療失敗に与える影響を調べた。

結果:
 1200人の患者が登録された(年齢中央値30.4歳、男性43.3%、女性56.7%)。30歳以上の患者では高頻度で治療失敗が観察された(17.3% vs. 10.3%; オッズ比1.82, 95%信頼区間1.30-2.54; P < 0.001)。呼吸機能が不良の場合や喘息治療期間が長い場合には、治療失敗リスクは高かった。
 治療内容によって層別化を行うと、吸入ステロイド薬治療を受けている30歳以上の患者では治療失敗が多かった(オッズ比/年1.03、95%信頼区間1.01-1.07)。
 治療失敗に関して男女差はみられなかった(15.2% vs. 11.7%, P =0.088)。

結論:
 特に吸入ステロイド薬治療を受けている高齢者では喘息の治療失敗リスクが高かった。性別による治療失敗率の差は観察されなかった。


by otowelt | 2015-06-29 00:41 | 気管支喘息・COPD

<< トリプル吸入療法:COPDに対... 胸膜癒着術 >>