レバチオ®治療中の肺動脈性肺高血圧症患者に対するトラクリア®追加投与の効果と安全性

e0156318_9102283.jpg レバチオ®+トラクリア®については既知の見解です。

Vallerie McLaughlin, et al.
Bosentan added to sildenafil therapy in patients with pulmonary arterial hypertension
ERJ June 25, 2015 ERJ-02044-2014


背景:
 肺動脈性肺高血圧症(PAH)の患者に対して、シルデナフィルにボセンタンを加えることの効果と安全性を調べる。

方法:
 この二重盲検event-driven試験において、シルデナフィル(20mg以上1日3回)を3ヶ月以上内服している有症状のPAH患者を登録した。患者は1:1にランダムにプラセボあるいはボセンタン(125mg1日2回)に割り付けられた。起こったイベント(総死亡、PAH悪化あるいはプロスタノイド開始による入院、BAS[Balloon Atrial Septostomy]、肺移植、PAH悪化)に対する複合プライマリエンドポイントを評価項目とした。セカンダリエンドポイントとして16週時点での6分間歩行距離およびWHO機能分類、NT-proBNP、総死亡を別途設定した。

結果:
 334人のPAH患者がプラセボ群(175人)あるいはボセンタン追加群(159人)にランダムに割り付けられた。プライマリエンドポイントはプラセボ群の51.4%、ボセンタン追加群の42.8%に観察された(ハザード比0.83, 97.31%信頼区間0.58–1.19; p=0.2508)。16週時点での6分間歩行距離はボセンタン追加群の方が平均21.8m長かった(95%信頼区間+5.9–37.8 m; p=0.0106)。NT-proBNPを除いて、他のエンドポイントには差はみられなかった。シルデナフィルにボセンタンを追加する上での安全性プロファイルは、ボセンタン投与による既知の安全性プロファイルに一致していた。

結論:
 COMPASS-2試験において、シルデナフィルの安定期治療を受けている患者にボセンタンを追加投与することで、シルデナフィル単剤治療と比較して悪化イベントの発症を遅らせることができるかもしれない。


by otowelt | 2015-07-09 00:18 | 呼吸器その他

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