スクールバスをクリーン燃料にすることが児童の欠席が減る?

e0156318_16463675.jpg 興味深い取り組みです。

Sara D. Adar, et al.
Adopting Clean Fuels and Technologies on School Buses. Pollution and Health Impacts in Children
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, Vol. 191, No. 12 (2015), pp. 1413-1421.


背景:
 全米では2500万人を超える小児がディーゼルスクールバスの汚染空気(排気ガス)を吸っている。これを有害性の少ないバスに変えることで、児童の健康が改善するかどうかは不明である。

方法:
 2005年~2009年の間に、275のスクールバスをクリーン技術燃料に変え、その前後で排気ガスの曝露や健康について評価をおこなった。汚染が測定されたのは188のバスの597回の乗車である。FeNO、呼吸機能(1秒量、努力性肺活量)、欠席数を月ごとに評価した。汚染についてはディーゼル用酸化触媒(DOCs)、クランクケース換気システム(CCVs)、超低硫黄ディーゼル(ULSD)、バイオディーゼルについて評価。

結果:
 ULSD、DOCs、CCVsを使用したスクールバスは粒子状物質濃度(Fine and ultrafine particle concentrations)が10~50%低かった。ULSDではFeNOも16%低くなった。また、呼吸機能も改善し欠席の頻度も8%減少した。DOCs、CCVsについて呼吸機能の改善はみられたが、遷延性の喘息患児にこの効果は限られた。バイオディーゼルに関しては有意な効果はなかった。
 ディーゼルスクールバスをクリーン燃料に変えることで、1年あたりの全米の欠席数を1400万回以上減らすことができると推察される。

結論:
 児童のディーゼル排気ガス曝露に対する取り組みによって曝露児童を減らし健康を改善させることができるだろう。


by otowelt | 2015-07-27 00:28 | 気管支喘息・COPD

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