TCOG0701 CATS試験:進行NSCLCに対するシスプラチン+S-1はシスプラチン+ドセタキセルに非劣性

e0156318_10111651.jpg シスプラチン+S-1の報告です。日本人によく使用されるレジメンです。

Kubota K et al.
A randomized phase III trial of oral S-1 plus cisplatin versus docetaxel plus cisplatin in Japanese patients with advanced non-small-cell lung cancer: TCOG0701 CATS trial.
Ann Oncol. 2015 Jul;26(7):1401-8.


背景:
 進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対する白金製剤を含む2剤併用療法は標準的治療とされている。本研究は2つの化学療法レジメンの比較し、全生存期間(OS)を比較することが主目的である。セカンダリエンドポイントとして無増悪生存期間(PFS)、奏効率、安全性、QOLを設定した。

方法:
 未治療のIIIBまたはIV期のNSCLC患者で、ECOG PSが0-1で臓器機能が保たれている症例をランダム化し、シスプラチン(60mg/m2, day8)+S-1(80mg/m2, day1-21)と、シスプラチン(day1, 80mg/m2)+ドセタキセル(60mg/m2, day1)にランダムに割り付けた。両レジメンとも最大6サイクルまでとした。

結果:
 計66施設から608人の患者が登録され、シスプラチン+S-1群に303人、シスプラチン+ドセタキセル群に305人が登録された。シスプラチン+S-1のOSは、シスプラチン+ドセタキセルに対し非劣性であった(16.1ヶ月 vs. 17.1ヶ月、ハザード比1.013[96.4%信頼区間 0.837-1.227])。シスプラチン+ドセタキセル群では発熱性好中球減少症(7.4% vs 1%)、グレード3/4の好中球減少(73.4% vs 22.9%)、グレード3/4の感染(14.5% vs 5.3%)、グレード1/2の脱毛(59.3% vs 12.3%)が有意に多くみられた。セカンダリエンドポイントであるPFSや奏効率では両群に差はみられず、QOLはシスプラチン+S-1群が良好であった。
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(文献[Figure 1]より引用:OS、PFS)

結論:
 日本人の進行NSCLCに対するシスプラチン+S-1はシスプラチン+ドセタキセルに非劣性であり、忍容性がある。


by otowelt | 2015-07-22 00:15 | 肺癌・その他腫瘍

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