夏季スポーツ選手は気管支喘息発症リスクが高い?

e0156318_1884564.jpg 夏季競技の中でも運動負荷の高いスポーツは気管支喘息のリスクが高くなるかもしれません。

Jacob Burns, et al.
Asthma prevalence in Olympic summer athletes and the general population: An analysis of three European countries
Respiratory Investigation, 2015, Volume 109, Issue 7, Pages 813–820


背景:
 いくつかの研究では、プロの運動選手は一般人と比較して気管支喘息の頻度が高いと言われている。しかしながら、どのスポーツが特に影響を及ぼすのかは結論がついていない。この研究では、一般人とプロ選手(夏季競技)における気管支喘息の頻度の違いを調べた。

方法:
 European Community Respiratory Health Survey IIコホートから1568人の一般人を、Global Allergy and Asthma European Network Olympicコホートから546人のプロ選手を登録した。ロジスティック回帰を用いて、陸上競技、持久力レベル、水上競技と気管支喘息リスクの関連性を調べた。

結果:
 高い持久力を求められる競技選手では、一般人と比較して気管支喘息の発症リスクが上昇した(オッズ比3.5、95%信頼区間1.7-7.5)。また、喘息症状(オッズ比3.0; 95%信頼区間1.5–6.0)、 喘息症状あるいは薬剤使用(オッズ比3.5; 95%信頼区間1.8–6.7)のリスクも上昇した。
 水上競技選手では、気管支喘息の発症リスクが上昇した(オッズ比2.0;95%信頼区間1.1–3.9)。また、喘息症状(オッズ比2.6; 95%信頼区間1.3–5.0)、喘息症状あるいは薬剤使用(オッズ比2.3; 95%信頼区間1.2–4.4)のリスクも上昇した。
 運動選手全体をみてみると、一般人と比較して気管支喘息のリスクの上昇はみられなかった。

結論:
 高い持久力を要する競技や水上競技では、気管支喘息の発症リスクが上昇するかもしれない。運動選手全体ではリスク上昇はみられなかった。


by otowelt | 2015-07-29 00:52 | 気管支喘息・COPD

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