メタアナリシス:小児に対する吸入ステロイド薬は身長に影響するか?

e0156318_16573653.jpg 小児に対するICSについては、コクランからは既にレビューが出ています。

・メタアナリシス:小児に対する吸入ステロイド薬が成長速度の減少に与える影響

 コクランレビューは25試験が登録されましたが、この研究は23試験です。いつも思うのですが、1試験でforest plotって図示する意味があるのでしょうか。

Loke YK, et al.
Impact of Inhaled Corticosteroids on Growth in Children with Asthma: Systematic Review and Meta-Analysis.
PLoS One. 2015 Jul 20;10(7):e0133428.


背景:
 長期ICSの使用は、喘息を有する小児の成長速度を減少させ、身長に影響を与えるかもしれない。われわれは、12ヶ月を超えてICSを使用した小児の身長について関連性を調べた。

方法:
 電子データベースを用いて、喘息に対してICSを使用したランダム化比較試験、観察研究を本研究に組み込んだ。メタアナリシスに際してランダム効果モデルを用いた。

結果:
 23の信頼性のある研究を登録した(20のランダム化比較試験、3の観察研究)。16のランダム化比較試験のメタアナリシスでは、ICSは有意に1年間の追跡後の成長速度を減少させた(平均差-0.48 cm/年、95%信頼区間-0.66 to -0.29)。3つのランダム化比較試験には用量反応関係が観察された。最終的な成人時の身長は平均1.20cm低くなった(95%信頼区間-1.90 cm to -0.50 cm)(プラセボとブデソニドの比較)。観察研究のメタアナリシスでは、ICSの使用と成人時の身長に関連性は明らかでなかった(平均差-9.85cm、95%信頼区間-3.35 to 1.65)。

結論:
 12ヶ月を超えてICSを使用した喘息小児における成長速度の影響は限定的である。ただし、成人時に1cmほど身長が低くなるかもしれない。これはイギリス人の平均身長からすれば0.7%の減少にあたる。


by otowelt | 2015-08-03 14:00 | 気管支喘息・COPD

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