気道可逆性試験について

 気道可逆性試験について記載します。(読者の方からの指摘があり、一部変更しました)

 ベネトリン®でもメプチン®でもサルタノール®でもよいので、短時間作用性β2刺激薬(SABA)を準備してください。まず、ベースラインで1秒量を測ってください。その後、SABAを吸入します。ベネトリン®ネブライザーなら0.2~0.4mL、メプチン®やサルタノール®なら2~4吸入です。このとき、加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)の吸入デバイスを用いるときは、息止めがしっかりできているか確認してください。気道可逆性試験を受ける患者さんの何人かは息止めができておらず、「可逆性なし」と診断されていることがあるためです。そのため、施設内でしっかりと吸入手技の情報を共有するよう心がけて下さい。可能ならpMDI使用時には、スペーサー(メプチン®:メプチン専用スペーサーなど、サルタノール®:エアロチャンバープラス®など)を併用する方がよいでしょう。

 SABAを吸入して、20分経過したらもう一度1秒量を測定します。ベースラインから1秒量が12%以上かつ絶対値200mL以上の改善があれば、「気道可逆性あり」と診断されます。すなわち、喘息が強く疑われます。ただし、これでCOPDが否定されるワケではありません。疑いが強くなる検査だということです。ちなみに、咳喘息の場合は気道可逆性があっても5~10%になることが多いです。

 すでに気管支喘息やCOPDの治療を導入されている患者さんの場合、気道可逆性検査の前に中止しておくべき薬剤がガイドラインで規定されています(表)。なお、気道可逆性試験は「喘息が疑われ1秒量が低下している場合に行う検査」であることが本来の位置づけです。
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(参考文献)
1) 日本アレルギー学会. 喘息予防・管理ガイドライン2015. 協和企画.


by otowelt | 2015-08-11 00:00 | レクチャー

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