COPD急性増悪ではBAL中のヘパラン硫酸・コンドロイチン硫酸が上昇している

e0156318_23175684.jpg COPD急性増悪とBAL中のバイオマーカーの関連についての報告です。

Eleni Papakonstantinou, et al.
Acute exacerbations of chronic obstructive pulmonary disease are associated with increased expression of heparan sulfate and chondroitin sulfate in BAL
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.14-2868


背景:
 COPD急性増悪(AE-COPD)は、臨床症状の悪化や呼吸機能の増悪と関連している。どういった急性増悪の機序が気道リモデリングや呼吸機能の悪化に寄与しているのかまだよくわかっていない。この研究では、97人のCOPD患者においてAE-COPDとグリコサミノグリカンの発現の関連を調べた。

方法:
 診断的気管支鏡をおこなわれたCOPD患者のうち、安定期COPD患者53人、AE-COPD44人の患者背景、呼吸機能検査を調べた。BAL中のヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)を測定した。

結果:
 AE-COPDの患者ではヘパラン硫酸およびコンドロイチン硫酸がBAL中で有意に増加していた。ヘパラン硫酸は細菌感染のある患者のBALで有意に上昇していた。コンドロイチン硫酸は、%1秒量と逆相関していたが、%DLCOとは相関していなかった。これはすなわち、コンドロイチン硫酸は気腫肺よりも気道リモデリングと関連しているバイオマーカーであることを示唆する。さらに、ヘパラン硫酸とコンドロイチン硫酸は有意にBAL中のMMP-9、MMP-2、MMP-12と相関していた。

結論:
 AE-COPDではBAL中でヘパラン硫酸およびコンドロイチン硫酸が上昇する。これらはBAL中のMMP2とも相関しており、これによって気道リモデリングや呼吸機能の減少につながるかもしれない。


by otowelt | 2015-08-14 00:04 | 気管支喘息・COPD

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