肥満喘息は女性に多い?

e0156318_1823364.jpg 肥満喘息が女性に多いことは、実臨床でも何となく実感しています。この研究では高度の肥満の場合に性差が顕著になっています。

Wang L, et al.
Sex difference in the association between obesity and asthma in U.S. adults: Findings from a national study.
Respir Med. 2015 Aug;109(8):955-62.


背景:
 肥満と気管支喘息はアメリカでは両方とも頻度が多い。しかし、その関連性の性差について報告した研究は多くない。また、なぜ性差があるのかもよくわかっていない。

目的:
 われわれは、肥満と喘息の関連性、性差について国の代表的データを用いて調べた。

方法:
 2012年National Health Interview Survey(成人33153人、4197人が気管支喘息)のデータを用いた。気管支喘息は「あなたは専門機関や医師に気管支喘息と診断されたことがありますか?」という質問によって同定され、肥満はBMI30以上と定義した。肥満は以下のように分類した・・・クラス1:BMI30~34.9、クラス2:BMI35~39.9、クラス3:BMI40以上。

結果:
 Surveyデータのうち、気管支喘息は12.6%(男性11%、女性14.2%)にみられた。その頻度は肥満のある患者において有意に多かった(16.6% vs. 11.1%, p < 0.0001)。潜在的な交絡因子によって補正をすると、クラス1の肥満(オッズ比1.27、95%信頼区間1.11~1.44)、クラス2の肥満(オッズ比1.55、95%信頼区間1.31~1.84)、クラス3の肥満(オッズ比1.85、95%信頼区間1.54~2.21)は気管支喘息と相関性があった。クラス3の肥満と気管支喘息の相関性は、男性よりも女性で強かった(オッズ比2.11、95%信頼区間1.70-2.63 vs. オッズ比1.40、95%信頼区間1.01-1.96, p < 0.05)。クラス2とクラス3に限定すると、若年~中年女性は同年代の男性と比較して気管支喘息が多くみられた。アレルギーステータスによって層別化を行っても、肥満は気管支喘息と関連性がみられた。

結論:
 気管支喘息は男性よりも女性に多い。肥満・BMIは気管支喘息と関連性がみられた。クラス3の肥満と気管支喘息の関連性は女性に強く観察された。


by otowelt | 2015-08-20 00:10 | 気管支喘息・COPD

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