接触者における末梢血単球の上昇は活動性結核の発症リスク

e0156318_171626100.jpg 個人的には、抗癌剤の投与後くらいしか末梢血の単球に着目することはありません。

Niaina Rakotosamimanana, et al.
Biomarkers for risk of developing active tuberculosis in contacts of TB patients: a prospective cohort study
ERJ August 6, 2015 ERJ-00263-2015


背景:
 ルーチンの臨床所見や血液検査データで、潜在性結核感染(LTBI)の患者が活動性結核を発症するリスク因子を同定することは、依然結核感染予防に対する大きな挑戦といえよう。われわれは、活動性結核の発症に関連するリスク因子を調べるプロスペクティブ研究をおこなった。

方法:
 HIV陰性の家族内接触者(296人)の臨床的特徴、血液検査、ツベルクリン反応(TST)、胸部画像検査をフォローアップの18ヶ月間に実施した。paired t-test、Kaplan-Meier解析、Cox比例ハザードモデルを用いて、接触者において活動性結核を発症の有無を分ける因子を調べた。

結果:
 接触者における結核症状の発現頻度は、末梢血単球が上昇している患者(補正ハザード比6.25, 95%信頼区間1.63–23.95; p<0.01)、TST反応が14mm以上の患者(補正ハザード比5.72, 95%信頼区間1.22–26.80; p=0.03)、単球/リンパ球比の上昇がある患者(補正ハザード比4.97, 95%信頼区間1.3–18.99; p=0.03)で多かった。TSTが14mm以上の接触者のうち、結核の発症リスクと強い関連がみられたのは末梢血単球の比率であった(補正ハザード比8.46, 95%信頼区間1.74–41.22; p<0.01)。
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(文献より引用:Figure3:単球カットオフ値7.5%での感度・特異度)

結論:
 末梢血単球およびTST反応性の上昇は、接触者の中から活動性結核を発症する患者を同定するための潜在的バイオマーカーと考えられる。


by otowelt | 2015-08-28 00:02 | 抗酸菌感染症

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