システマティックレビュー:音楽はCOPD患者の運動耐容能に効果的?

e0156318_1743471.jpg 音楽療法には興味があるので、こういった研究は好きです。

Annemarie L. Lee, et al.
Distractive Auditory Stimuli in the Form of Music in Individuals With COPD: A Systematic Review
Chest. 2015;148(2):417-429.


背景:
 音楽は気をそらす聴覚刺激(Distractive Auditory Stimuli:DAS)としてCOPD患者に用いられているが、その臨床的効果は不明である。このシステマティックレビューでは運動能力、症状、健康関連QOLに対してDASが与える影響を以下の3つの状態で調査した。すなわち、(1)運動トレーニング中、(2)運動テスト中、(3)安静時症状管理時の3つである

DASの定義:
 as prerecorded music to align with the definition of music medicine in which the participant’s preference for the music used may be considered

方法:
 ランダム化比較試験、クロスオーバー試験、コホート研究でCOPD患者に運動トレーニング、公式の運動テスト、症状管理について7のデータベースから探索。2人の独立したレビュアーが研究の質を評価した。ランダム効果モデルを用いて平均差(95%信頼区間)を算出。

結果:
 13の研究(12はランダム化比較試験あるいはクロスオーバー試験)の415人の患者が適格基準に組み入れられた。DASを少なくとも2ヶ月にわたって運動トレーニングに使用すると、歩行距離がのびた(平均差98m、95%信頼区間47-150m)。
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(文献より引用[Figure2])

 健康関連QOLはDASを3ヶ月以上続けたときに初めて改善がみられた。運動トレーニング中にDASを行うと呼吸困難感は改善したものの、短期の運動テストや安静時では効果は一致しなかった。

結論:
DASは運動トレーニング中の呼吸困難感や疲労感といった症状を改善させ、歩行距離を延長させた。


by otowelt | 2015-08-31 00:28 | 気管支喘息・COPD

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