母体の肥満は児の喘鳴のリスク?

e0156318_9224056.jpg アトピー素因のある母親では、母体自身の喘息のリスクも増加させるので注意が必要です。

Jacobien B. Eising, et al.
Maternal body mass index, neonatal lung function and respiratory symptoms in childhood
ERJ August 20, 2015 ERJ-00784-2014


背景:
 近年の研究によれば、母体の肥満は児の喘鳴リスクと関連しているとされている。われわれは、新生児の呼吸機能に影響を与えるかどうか調べた。

方法:
 プロスペクティブな出生コホートを用いて、2606人の新生児の呼吸機能を測定した(single occlusion technique)。日々の喘鳴症状については親にアンケートを実施した。喘鳴に対する紹介・処方のデータは家庭医の診療録に基づいて抽出した。

結果:
 母体の高いBMIは、出生後1年以内の喘鳴リスクを増加させ、5歳までの喘鳴に対する紹介・処方を増加させた。BMIが1kg/m2増加するにつれ、喘鳴は2%(95%信頼区間1.000~1.042%)増加した。呼吸機能は、出生後1年以内の喘鳴といくらか関連性がみられた。解析モデルに呼吸抵抗を組み入れると、罹患率比は1.015(95%信頼区間0.998–1.032)に低下した。母体のBMIの増加はβ2刺激薬の処方の増加とも関連していた。
 5歳児については、喘鳴による紹介と関連性がみられたが、上述のような関連性は観察されなかった。

結論:
 母体の高いBMIは児の喘鳴と関連していた。出生後1年以内では、これは呼吸機能の障害によって説明できた(特に非アトピーの母親)。5歳時での呼吸機能について、この関連性は薄かった。


by otowelt | 2015-09-01 16:05 | 呼吸器その他

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