胸腔内子宮内膜症関連気胸の臨床的特徴

e0156318_024367.jpg 私はこれまでに月経随伴性気胸は1人しか診療したことがありません。その症例は横隔膜欠損孔からの気胸でした。
 教科書的には、月経随伴性気胸は月経開始3日前~5日後の胸痛、呼吸困難、血痰、喀血で発症します。

Mizuki Fukuoka, et al.
Clinical characteristics of catamenial and non-catamenial thoracic endometriosis-related pneumothorax
Respirology, Article first published online: 26 AUG 2015, DOI: 10.1111/resp.12610


背景および目的:
 月経随伴性気胸の主な原因は、胸腔内子宮内膜症である。しかしながら、胸腔内子宮内膜症関連気胸(TERP)は、月経随伴性あるいは月経非随伴性の気胸のいずれも起こしうる。この研究の目的は、月経随伴性・非随伴性のTERPの臨床的差異を調べることである。

方法:
 8年の間に胸腔鏡手術を受けた女性患者の臨床的・病理学的データをレトロスペクティブに収集した。手術時にTERPと診断された150人の女性患者が組み込まれた。患者は2群に分けられた。すなわち、月経随伴性気胸群(CP群)と月経非随伴性気胸群(non-CP群)である。われわれは、これら2群の臨床的特徴や外科病理学的に所見の違いを検討した。

結果:
 150人のTERP患者のうち、55人(36.7%)の患者がCP群に分類され、95人(63.3%)がnon-CP群に分類された。すべてのTERP患者は横隔膜に子宮内膜症がみられたが、胸膜に病変がみられたものはCP群で34人(61.8%)、non-CP群で42人(44.2%)だった(P < 0.05)。

結論:
 TERP患者のうち、CPとnon-CPでは胸膜子宮内膜症の頻度に違いがみられた。異所性子宮内膜症の部位は、気胸エピソードのタイミングに影響しているのかもしれない。


by otowelt | 2015-10-02 00:43 | 呼吸器その他

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