髄液EGFR遺伝子変異解析の有効性

e0156318_1852110.jpg 髄液中のEGFR遺伝子変異は有効な診断ツールになるようです。

Sasaki S,et al.
Diagnostic significance of cerebrospinal fluid EGFR mutation analysis for leptomeningeal metastasis in non-small-cell lung cancer patients harboring an active EGFR mutation following gefitinib therapy failure
Respiratory Investivation, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.resinv.2015.07.001


背景:
 EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌(NSCLC)患者の治療においてEGFR-TKIが有効である。しかしながら、治療反応性が良好であるにもかかわらず、1~2年以内に再発することがしばしばある。NSCLCの再発形式として、転移性髄膜癌腫症(LM)の診断および治療は困難をきわめる。われわれは、髄液検体においてリアルタイムPCRを用いたEGFR遺伝子変異を解析し、EGFR-TKIであるエルロチニブの治療効果を評価した。

患者および方法:
 ゲフィチニブ治療中あるいは治療後にLMを有したEGFR遺伝子変異陽性のNSCLC患者がレトロスペクティブに解析された。髄液が採取され、細胞診およびEGFR遺伝子変異(T790M変異を含む)の解析がなされた。

結果:
 7人の患者すべてにおいて原発巣と同様のEGFR遺伝子変異が髄液中に同定された(感度100%)。反面、細胞診は2人においてのみ陽性であった(感度28.6%)。T790M変異は観察されなかった。エルロチニブはすべての症例において有効であり、7人中5人でPSが改善した。エルロチニブの効果は一時的であったが、治療成功期間(TTF)は29~278日(中央値65日)であり、エルロチニブ開始から死亡までの期間は45~347日(中央値168日)だった。

結論:
 髄液検体を用いたリアルタイムPCRによるEGFR遺伝子変異の解析は、LMによるNSCLC再発の強力な診断法である。


by otowelt | 2015-10-05 00:51 | 肺癌・その他腫瘍

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