看護師や医師は、ICU患者の息切れを過小評価しがち?

e0156318_21563989.jpg SBT時の息切れに関する話題です。

Hege S Haugdahl, et al.
Nurses and Physicians Underestimate Patient Breathlessness During a Spontaneous Breathing Trial
Am J Respir Crit Care Med. First published online 04 Aug 2015 as DOI: 10.1164/rccm.201503-0419OC


背景:
 息切れはICUの患者において、頻度が多く悩ましい症状である。患者が感じている呼吸困難を評価する医療従事者の能力を調べた研究はほとんどない。呼吸に対する患者の受容は症状マネジメントにおいて重要であり、またSBTにおけるその受容は抜管アウトカムと関連しているかもしれない。

目的:
 SBTの最中に息切れを感じている人工呼吸器装着中の患者を評価する。

方法:
 100人の人工呼吸器装着中の患者における多施設共同観察研究を実施した。SBT終了時に11点満点のNRSスコアによって息切れをどう評価しているか、安心感、呼吸機能の改善について看護師、医師、患者の一致を調べた。息切れと背景因子あるいは呼吸器系の観察項目との関連性を調べた。

結果:
 62人(62%)の患者が中等度あるいは重度の息切れを訴えた(NRS4点以上)。息切れの強度は患者の評価では中央値5であったのに対して、看護師や医師では中央値2であった(p<0.001)。看護師や医師が評価したよりも、患者は安心感や呼吸機能の改善に対してより懸念を示していた。看護師と医師のおよそ半数が息切れを過小評価していた。息切れの過小評価は専門職の能力とは関連していなかった。SBT中の息切れと抜管アウトカムとに明らかな関連はみられなかった。

結論:
 SBT後の息切れを患者は看護師や医師よりも大きいと感じている。


by otowelt | 2015-10-06 00:02 | 集中治療

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