紫外線殺菌技術による結核菌伝播の予防

e0156318_15305325.jpg 個人的に興味深かった文献です。

Matsie Mphaphlele, et al.
Institutional Tuberculosis Transmission. Controlled Trial of Upper Room Ultraviolet Air Disinfection: A Basis for New Dosing Guidelines
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, Vol. 192, No. 4 (2015), pp. 477-484.


背景:
 菌の伝播は世界的な結核の流行を広げており、特に人が集まる地域ではそれが起こりやすい。世界的には自然換気が感染を防ぐ手段として用いられるが、本質的に信頼性が乏しく寒冷地域において限界があるだろう。空気を撹拌した紫外線殺菌技術によって結核菌の伝播を減少させる効果があることが示されているが、エビデンスに基づく紫外線量のガイドラインが必要とされている。

目的:
 実際の病院において、空気を撹拌した紫外線殺菌技術による結核菌の伝播が有効かどうか調べ、またその量についてガイドラインを提案する。

方法:
 合計7ヶ月以上にわたって、90匹のモルモットを6床の結核病棟の非殺菌空気を吸わせ、他方の90匹を紫外線殺菌技術による空気を吸わせた。
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(文献より引用:Figure2A)

結果:
 モルモットのツベルクリン反応陽転化(6mm超)を比較した。紫外線による殺菌技術を用いなかった場合のツベルクリン陽転化のハザード比は4.9(95%信頼区間2.8-8.6)であった。殺菌効果は約80%と推定された。

結論:
 空気中の紫外線殺菌技術は、結核菌の伝播を減少させる上で効果的であると考えられる。これらのデータから、室内全体で15–20 mW/m3の紫外線量、平均紫外線線量率(UV fluence rate)は5–7 μW/cm2と計算された。


by otowelt | 2015-09-25 00:14 | 抗酸菌感染症

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