メタアナリシス:IPFに対するピルフェニドンは全死因死亡に効果がある

e0156318_9301181.jpg ERSでも死亡リスクの減少について話題になったピルフェニドン。
 本日読んだのはピルフェニドンのメタアナリシスです。全死因死亡については、ASCEND試験、CAPACITY試験(004、006)が組み込まれています。

Aravena C, et al.
Pirfenidone for Idiopathic Pulmonary Fibrosis: A Systematic Review and Meta-Analysis.
PLoS One. 2015 Aug 26;10(8):e0136160. doi: 10.1371/journal.pone.0136160. eCollection 2015.


背景:
 特発性肺線維症(IPF)は進行性の疾患で予後不良である。これまで、抗炎症薬・抗線維化薬であるピルフェニドンは、生理学的アウトカム(努力性肺活量など)、臨床的アウトカム(無増悪生存期間など)に効果があることが示されてきたが、死亡率に対する利益はその差は認められていない。

方法:
 われわれは、IPFの患者においてプラセボとピルフェニドンの生理学的アウトカムおよび臨床的アウトカムに対する効果を評価した。この研究において言語の規定は設けなかった。2人の独立した研究者がデータ抽出および解析をおこなった。

結果:
 5つのランダム化比較試験が組み込まれた。メタアナリシスでは、全死因死亡(リスク比0.52、95%信頼区間0.32-0.88)、IPF関連死亡(リスク比0.32、95%信頼区間0.14-0.75)に対するピルフェニドンの効果がみられた。また、他のアウトカムは以下の通りである:IPFの悪化(リスク比0.64、95%信頼区間0.50-0.83)、IPF急性増悪(リスク比0.72、95%信頼区間0.30-1.66)。また、無増悪生存期間に対する効果もみられた(リスク比0.83、95%信頼区間0.74-0.92)。
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(文献より引用:全死因死亡)

結論:
 IPF患者に対するピルフェニドンの使用は、プラセボと比較して、全死因死亡、IPF関連死亡などのアウトカムに良好な結果をもたらす。呼吸機能上の利益だけでなく、臨床的に信頼できるアウトカムに対してもピルフェニドンは有効であろう。


by otowelt | 2015-09-30 00:19 | びまん性肺疾患

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