気管支喘息に対するロイコトリエン拮抗薬単独治療はプラセボより喘息コントロールが良好

e0156318_103966.jpg 気管支喘息の内服薬といえば?という質問に対して、ロイコトリエン拮抗薬です!と答えてもよいのでしょうが、ICSの方が圧倒的に効果が高い標準治療であることは言うまでもありません。吸入手技が絶望的な患者さんでは優先的に使ってよい内服治療だと思います。

Miligkos M, et al.
Leukotriene-Receptor Antagonists Versus Placebo in the Treatment of Asthma in Adults and Adolescents: A Systematic Review and Meta-Analysis.
Ann Intern Med. 2015 Sep 22. doi: 10.7326/M15-1059. [Epub ahead of print]


背景:
 ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRAs)は軽度の気管支喘息に対して代替治療として推奨されているが、プラセボと比較についてはまだ不透明な部分が多い。

目的:
 気管支喘息を有する成人・青年に対して、ICSとの併用あるいは単独治療をおこなった場合のプラセボと比較したLTRAの利益と害を同定した。

方法:
 データはMEDLINEおよびCochrane Central Register of Controlled Trialsより2015年6月までの研究を抽出した。文献は、査読がなされていること、英語の論文であること、プラセボと比較したLTRAの有効性について検証したランダム化比較試験であることを条件とした。3人の研究者がこれらからデータを抽出した。1人の研究者がバイアスリスクをアセスメントした。

結果:
 2008のアブストラクトがスクリーニングされ、50の試験が適格基準を満たした。ランダム効果メタアナリシスを実施した6試験において、LTRAの単独治療は発作のリスクをプラセボと比較した減少させた(リスク比0.60 [95%信頼区間0.44 to 0.81])。ICSにLTRAを加えた4試験において、リスク比は0.80(95%信頼区間0.60-1.07)であった。LTRAを単独治療あるいはICSへの上乗せ治療で用いても、1秒量、%1秒量が改善したのはLTRA単独治療のみだけであった。有害事象については介入群と比較群で同等であった。

Limitation:
・アウトカム設定のばらつき
・バイアスがいくつかの研究で高い
・異質性の存在
・気管支喘息の重症度によってリスク評価が困難であったこと

結論:
 気管支喘息に対してLTRAを単独を行うことでプラセボよりもコントロールが良好になるが、どういった患者がLTRAの恩恵を最も受けるのかについては良くわかっていない。


by otowelt | 2015-09-24 00:46 | 気管支喘息・COPD

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