早期胃癌に対する胃切除は結核発症のリスク因子

e0156318_1741025.jpg 一般的に胃切除は結核のリスク因子であることが知られています。

Choi IJ, et al.
Risk Factors for TB in Patients With Early Gastric Cancer: Is Gastrectomy a Significant Risk Factor for TB?
Chest. 2015 Sep 1;148(3):774-83.


背景:
 胃切除は結核のリスク因子として知られている。しかしながら、早期胃癌患者における胃切除と結核との関連性についての研究はない。本研究では早期胃癌患者患者の結核に関連するリスク因子(胃切除を含む)について評価した。

方法:
 これは、韓国国立がんセンターの胃癌データベースを用いたレトロスペクティブコホート研究である。胃切除ないし内視鏡的に早期胃癌(T1)と診断された患者を組み入れた。

結果:
 1935人の患者が本コホートに登録された。これらのうち、1495人が胃切除、440人が内視鏡的切除を行われた。フォローアップ期間中央値は4.9年で、31人が結核を発症した(10万人年あたり334人、95%森羅区間227-475)。多変量Cox回帰分析では、胸部レントゲン写真上の陳旧性肺結核の存在と胃切除が有意なリスク因子として同定された(それぞれハザード比5.01、95%信頼区間2.44-10.28、P < .001、ハザード比8.95、95%信頼区間1.22-65.78、P = .031)。
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(文献より引用:Table2)

 胃切除を行われた患者のサブグループでは、陳旧性肺結核の存在、15%以上の体重減少、胃切除後約1年後の15%以上の血清アルブミン値減少が有意にリスク因子として同定された(それぞれハザード比4.80、95%信頼区間2.26-10.18、P < .001、ハザード比3.08、95%信頼区間1.47-6.48、P = .003、ハザード比5.02、95%信頼区間1.47-17.12、P = .010)。

結論:
 早期胃癌コホートにおいて陳旧性肺結核の存在と胃切除は結核発症の有意なリスク因子である。加えて、胃切除を受けた患者では陳旧性肺結核の存在、15%以上の体重減少・血清アルブミン値低下は結核発症のリスク因子であった。


by otowelt | 2015-10-13 00:49 | 抗酸菌感染症

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