ALK陽性肺癌に対するファーストラインALK阻害薬治療後、セカンドラインALK阻害薬に移行する戦略は妥当

e0156318_21153247.jpg ALK陽性肺癌に対する治療戦略の話題です。ザーコリ→アレセンサか、beyond PDでザーコリを継続するか。

Chiari R, et al.
Clinical impact of sequential treatment with ALK-TKIs in patients with advanced ALK-positive non-small cell lung cancer: Results of a multicenter analysis.
Lung Cancer. 2015 Sep 14. pii: S0169-5002(15)30053-2. doi: 10.1016/j.lungcan.2015.09.009. [Epub ahead of print]


目的:
 ALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)はALK-TKIに感受性である。しかしながら、ファーストラインのALK-TKIの治療後に悪化した場合のセカンドラインのALK-TKIの利益についてはよく分かっていない。

方法:
 われわれは、イタリアの3施設において1つ以上のALK-TKIによって治療されたALK陽性NSCLC患者69人のデータを収集した。ALK-TKIによる臨床アウトカムおよびファーストラインALK-TKIの治療後に悪化した際の治療パターンについて記録した。

結果:
 ファーストラインALK-TKI(ほとんどがクリゾチニブ)による客観的奏効率(ORR)および無増悪生存期間(PFS)中央値はそれぞれ60.9%、12ヶ月であった。ファーストラインALK-TKI治療後に悪化した50人の患者のうち、22人はさらにセカンドラインALK-TKI(セリチニブあるいはアレクチニブ)へとスイッチした。その際のORRは86.4%であり、PFS中央値は7ヶ月であった。反面、13人の患者はファーストラインALK-TKIの中断後急速に病勢が進行した。7人がbeyond PDの状態でファーストラインALK-TKIが継続された。8人はALK-TKI以外の抗癌剤治療へ移行した。22人のセカンドラインALK-TKIを受けた患者の増悪後生存期間(PPS)は他の抗癌剤治療をうけた患者より有意に良好であったが(P=0.03)、beyond PDの状態でファーストラインALK-TKIを継続した患者との間に有意差はなかった(P=0.89)。

結論:
 ファーストラインALK-TKI治療後に病勢が進行した患者において、セカンドラインALK-TKI治療は有効である。また、beyond PDでファーストラインALK-TKIを継続する治療も臨床アウトカムの改善と関連しているかもしれない。


by otowelt | 2015-10-26 00:38 | 肺癌・その他腫瘍

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