COPDに対するLAMA/LABAは単剤治療と比較して肺機能・QOLの改善に有効な戦略

e0156318_23175684.jpg 現在LAMA/LABAはウルティブロ®、アノーロ®の2剤が使用でき、スピオルト®が今後販売される見込みです。LAMAとLABAのどちらが先でもよいのですが、論文以外では個人的にはLAMA/LABAと記載しています。

Oba Y,et al.
Efficacy and safety of long-acting β-agonist/long-acting muscarinic antagonist combinations in COPD: a network meta-analysis
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2014-206732


背景:
 安定期COPD患者に対するLABA/LAMAの併用療法の位置づけは定まっていない。この研究は、LABA/LAMAの効果と安全性に関するシステマティックレビューである。

方法:
 複数のデータベースを用いて、信頼性のある臨床試験を検索・登録した。ランダム化比較試験のうち、少なくとも12週間の期間LABA/LAMAの併用をプラセボや単剤治療と比較した研究を選択した。
e0156318_11114012.jpg
(ベイズ)

結果:
 23試験、27172人の患者が解析に組み込まれた。LABA/LAMA併用療法は単剤治療と比較して肺機能、SGRQスコア、TDIを有意に改善させた。併用療法によるSGRQスコア、TDIの反応性がみられる頻度は単剤よりも多かった(LABA単剤と比較してそれぞれオッズ比1.23、95%確信区間1.11-1.36、オッズ比1.34、95%確信区間1.19–1.50、LAMA単剤と比較してそれぞれオッズ比1.24、95%確信区間1.11–1.36、オッズ比1.31、95%確信区間1.18–1.46)。また、中等症~重症のCOPD急性増悪をLABA単剤と比較して減少させたが(ハザード比0.82、95%確信区間0.73–0.93)、LAMA単剤と比較してその効果は観察されなかった(ハザード比0.92、95%確信区間0.84–1.00)。併用療法による有意な安全性アウトカム悪化や重度の増悪といった影響はなかった。

結論:
 肺機能、QOL、症状スコア、中等症~重症のCOPD急性増悪率を改善させる上で、LABA/LAMA併用療法はもっとも効果的な戦略であり、単剤と比較して同等の効果と安全性を有するものと考えられる。


by otowelt | 2015-11-18 00:53 | 気管支喘息・COPD

<< 軽症のIPF患者が受けるピルフ... 本の紹介:薬のデギュスタシオン >>