ネットワークメタアナリシス:閉塞性睡眠時無呼吸に対するCPAP療法・口腔内装置の有効性

e0156318_15441073.jpg 睡眠時無呼吸症候群はSASと呼ばれていましたが、実臨床で遭遇する患者さんはほとんどが閉塞性であるため、OSAという呼称が定着してきました。

Daniel J Bratton, et al.
Comparison of the effects of continuous positive airway pressure and mandibular advancement devices on sleepiness in patients with obstructive sleep apnoea: a network meta-analysis
The Lancet Respiratory Medicine DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S2213-2600(15)00416-6


背景:
 日中の過眠は、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の主たる症状であり、仕事の生産性、QOL、交通事故に影響を与えうる。われわれは、日中の過眠に対して2治療(CPAP療法、口腔内装置)の効果を定量化し、CPAP療法の反応性を予測する因子を同定することとした。

方法:
 2015年5月31日までのCPAP療法、口腔内装置、コントロール療法(プラセボ、無治療を含む)を比較したランダム化比較試験を検索し、ネットワークメタナリシスをこころみた(ランダム効果)。アウトカムにエプワース睡眠スケール(RSS)を用いた研究を対象とした。

結果:
 67試験、6873人がメタアナリシスに組み込まれた。コントロール療法と比較すると、CPAP療法はESSを2.5点(95%信頼区間2.0-2.9)低下させ、口腔内装置は1.7点(95%信頼区間1.1-2.3)低下させた。口腔内装置と比較すると、CPAP療法によってESSをさらに0.8点減らすことができる(95%信頼区間0.1-1.4、p=0.015)。しかしながら、CPAP療法を支持する研究には出版バイアスがみられ、これが結果に寄与した可能性がある。CPAP療法のアドヒアランスを高くすることで治療効果も大きくなるというエビデンスを支持するものではない。

結論:
 OSA患者において日中の過眠を軽減するためにCPAP療法および口腔内装置のいずれも有効である。CPAP療法は口腔内装置と比較して効果的な治療法であり、重度のOSA患者であるほど治療効果は優れている。口腔内装置はCPAP療法が容認できない患者に対しては効果的な治療選択肢となる。


by otowelt | 2015-11-12 00:30 | 呼吸器その他

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