IPF患者における急速な肺活量の低下は急性増悪のリスク

e0156318_13274932.jpg 「パーセントのパーセント」について考えていると、思考回路がショートしそうになりますね。

Kondoh Y, et al.
Risk factors for acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis - Extended analysis of pirfenidone trial in Japan.
Respir Investig. 2015 Nov;53(6):271-8.


背景:
 IPF急性増悪(AE-IPF)は、IPFの致死的なイベントであり、臨床試験の重要なエンドポイントの1つでもある。それにもかかわらず、臨床試験においてAE-IPFの潜在的なリスク評価はほとんど分かっていない。われわれは、日本人IPF患者のピルフェニドンの第III相試験において、AE-IPFのリスク因子を評価した。

方法:
 本研究に登録されたのは267人の患者である。さまざまなベースラインの背景に加え、6ヶ月以内の%肺活量10%以上減少がAE-IPFのリスク因子としてCox比例ハザードモデルを用いて調べられた。
 10%以上の%肺活量の減少は2種類の方法で計算された。すなわち、①絶対的減少(例:予測値60%→50%)、②相対的減少(例:予測値60%→56%)。

結果:
 52週の間で、14人の患者がAE-IPFを経験した。Cox比例ハザードモデルを用いた単変量解析では、相対的減少および絶対的減少はいずれも有意なAE-IPFのリスク因子であった。ステップワイズ多変量解析においてもいずれの減少も有意なAE-IPFのリスク因子であり、AaDO2もリスク因子であった。%肺活量の絶対的減少とベースラインのAaDO2を用いたモデルは、相対的減少とベースラインのAaDO2を用いたモデルよりも適合していた(ハザード比1.063、p=0.0266)。

結論:
 6ヶ月以内の10%以上の%肺活量の減少と、ベースラインのAaDO2高値は、AE-IPFのリスク因子かもしれない。


by otowelt | 2015-11-24 00:14 | びまん性肺疾患

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