非重症喘息例に対してもミトコンドリア新生は気道リモデリングに関与

e0156318_10505534.jpgミトコンドリアと気道リモデリングの話題です。

Pierre-Olivier Girodet, et al.
Bronchial Smooth Muscle Remodeling in Non-severe Asthma
Am J Respir Crit Care Med. First published online 05 Nov 2015 as DOI: 10.1164/rccm.201507-1404OC


背景:
 気管支平滑筋(BSM)の肥厚は、重症喘息患者を非重症喘息患者特別する上での気道リモデリングを示唆する重要な所見である。BSM細胞の増殖は、有症状の喘息患者においてミトコンドリア依存性経路に由来するとされているが、BSMリモデリングとミトコンドリア新生(biogenesis)の関連性を非重症例で調べられたことがない。

目的:
 BSM肥厚が非重症喘息患者でもみられるかどうか、およびミトコンドリアと臨床アウトカムの関連について調べた。

方法:
 われわれは34人の非喫煙者・非重症喘息患者を登録した。加えて、56人の非重症、19人の重症喘息患者を対照群としてCOBRAコホートから登録した。質問票、アトピー素因、肺機能検査、FeNO、血液検査が実施された。気管支鏡検体は免疫組織化学染色および電子顕微鏡で精査された。BSMリモデリングの評価のため、被験者は12ヶ月にわたってフォローアップされた。

結果:
 BSM領域>26.6%の気道リモデリングの特徴を有する患者を同定し、BSM中のミトコンドリア数を非重症喘息患者のサブグループ内で調べた。BSM内ミトコンドリア数は、BSM領域に相関がみられた(r = 0.78; P < 0.001)。フォローアップ解析では、BSM肥厚がみられる喘息患者は、そうでない患者と比較してより喘息コントロールが不良で、発作の頻度が多いことが分かった。

結論:
 BSMリモデリングとミトコンドリア新生は非重症喘息患者にとって重要な臨床的意義を有することが分かった。


by otowelt | 2015-11-26 00:36 | 気管支喘息・COPD

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